フランスのゲームメーカーUbisoftの大人気ゲームソフト「アサシン クリード」の最新シリーズ「アサシン クリード シャドウズ」が11月に発売予定だが、その内容が物議を醸している。
同シリーズはこれまでに10作以上が発売されており、舞台設定がアメリカの独立戦争の時代だったり、紀元前430年の古代ギリシャだったりする。過去の実在の人物をもとにしたキャラクターも登場するところも魅力の1つだった。
そして、今作ではシリーズ史上初めて日本が舞台となった。ところが、その内容が不評なのだ。
「公開済みコンセプトアートに、戦国時代なのにガードレールや電柱、軽トラックと見られるようなものが描かれていることがSNS上で話題になりました。さらに、関ケ原の魅力向上を図るために2018年7月に結成された『関ケ原古戦場おもてなし連合』の『関ケ原鉄砲隊』の旗が無断で使用されていたことが発覚し、Ubisoft Japanが公式Xで同団体に謝罪をする事態になっています」(ゲームライター)
だが、騒動はそれだけで収まらなかった。本作は「黒人サムライ・弥助」が主人公なのだが、この弥助の設定が炎上の的になってしまったのだ。
「弥助は日本史に登場する実在の人物をモチーフにしており、歴史的には織田信長に仕えた黒人男性として知られています。ところが、弥助の人物設定が、史実として知られていることと大幅に異なるのです。仏の開発陣は『時代考証には専門家の助けも借りた』と自信満々のようですが、弥助がなぜか『伝説的な武将』という設定になっていることなどが、日本をはじめとして、世界のゲームファンから大ヒンシュクを買ったのです」
実際の弥助は謎に包まれた部分もあり、「弥助問題」は、今ではゲームを離れて歴史の検証そのものが話題となっているほど。
史実にこだわるというのであれば、もう少し時代考証を念入りにして欲しかった、というのがゲームファンの切実な思いだったようだ。
(ケン高田)