7月8日から9日にかけて、福岡県福岡市では気温が30度を下回らず、今シーズン全国で初めて「超熱帯夜」となった。
熱中症の4割は夜間や睡眠中に起きるといい、空調メーカー大手「ダイキン」の調査では、熱帯夜の睡眠時や起床時に「身体の不調を感じたことがある」と回答した人は69.2%にも上るという結果が出ている。もはやエアコンの使用は待ったなしといえるが、一方でタイマー設定などを含む正しいとされる使用方法がわからず、夜中に暑さで目が覚めてしまったという人は少なくない。
では一体、どのような使い方が「正解」なのだろうか。家電ライターが「超熱帯夜」を乗り切る方法を語る。
「まず基本的に就寝中はエアコンはつけっぱなし運転がおすすめです。就寝中にオフになると、明け方には暑さ指数のWBGTが上昇し、熱中症に罹る危険があります。また湿度が20%変われば体感温度は約4度変わるといわれています。湿度をコントロールできる機種は迷わず40~60%に設定して下さい。また暑いからといって半袖半ズボンで就寝する人は多いですが、全身の汗を吸収するためにも、夏でもゆったりとした長袖、長ズボンのパジャマを着用するのが理想的です」
エアコンといえば気になるのは電気代だ。政府は「酷暑乗り切り緊急支援」として補助金の復活を打ち出したが、手続きに時間がかかるとして、7月分に限っては補助は出ない。1円でも電気代を節約したい気持は理解できるが、熱中症にかかっては元も子もない。
熱中症は場合によっては命にかかわるため、エアコンはケチらずに使うようにしたい。
(ケン高田)