「サイゼリヤ」増税後も価格据え置きに上がる“称賛”と“懸念”

 低価格イタリアンでお馴染みのファミレスチェーン「サイゼリヤ」が、10月1日の消費増税以降も、店内飲食・持ち帰り価格を統一して現行の税込価格を据え置くことを明らかにした。これにより店内での飲食については、税率10%となるところを実質2%の値下げということになる。
 
「サイゼリヤは19日に『消費税率引き上げおよび軽減税率制度への対応』というニュースリリースを発表し、『全てのメニュー(ボトルワインなどを除く)を現行の税込価格に据え置きます』と明言しました。例えばミラノ風ドリアはこれまで277円+消費税8%で299円でしたが、10月1日以降に店内で注文した場合は272円+消費税10%の299円となるため、サイゼリヤが5円安く提供してくれることになるのです」(社会部記者)

 この対応にネット上では、《ゲームの課金アイテムすら消費税で値上げするというのに据え置きは本当にすごい》《さすが我々庶民の味方!》といった絶賛の声で溢れている。
 
「サイゼリヤがここまで商品を安く提供できる理由のひとつに、1店舗における店員の数を極限まで減らした人件費の削減があります。そのため、今年6月にはとある店舗で、アルバイト店員の欠勤により一時的に従業員が1人で対応する“極限ワンオペ”が発生したとして、ネット上でも話題になったほど。税率改正後も現行の税込価格に据え置くということは利用者にとって素晴らしいことですが、このしわ寄せが従業員にいかないことを願うばかりです」(経済ジャーナリスト)

 客にとっても従業員にとっても笑顔でいられる場所であってほしいものだ。

(小林洋三)

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