「いつ本題に入るんだ。少子化対策どこいった?」「辛坊治郎が脱線しまくりで時間切れ」「これぞ電波の私物化」「中野美奈子さんに失礼」といったコメントが寄せられたのは5月13日放送のラジオ番組「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」(ニッポン放送)。パーソナリティーを務めるキャスターの辛坊治郎氏のゲストへの対応にリスナーから批判が殺到している。
この日のゲストは元フジテレビアナウンサーで現在はフリーの中野美奈子アナウンサー。故郷の香川県を拠点に2人の子育てをしながら、情報番組などに出演。昨年4月に政府が新設した「こども未来戦略会議」の委員として政府広報の仕事にも携わっている。
ゲストコーナーの冒頭、アシスタントの増山さやかアナウンサーは、子供の日に合わせて総務省が公表した子供の推計人口が「過去最少の1401万人」と説明。そのうえで、「この時間は少子化対策の財源や中身を話し合う政府のこども未来戦略会議の委員に入ったことでも話題になりました元フジテレビアナウンサーで現在はフリーアナウンサーとして活躍する中野美奈子さんにお話をうかがいます」とゲストを紹介した。多くのリスナーは少子化対策に関するトークを期待していたのだが、結果はそれを大きく裏切るものだったという。
「のっけから辛坊さんは本人を前に『わー、本物だー』とはしゃぎまくり、フジテレビ時代から注目していたことを告白。見た目について『ど真ん中』と評し、前日に香川県を訪問していた時のエピソードを披露。うどん店の女性店主が美人だったこと、うどんのゆで方などと少子化対策などそっちのけで番組が進行。SNSでは《少子化対策の話は?》《辛坊さん落ち着いて本題へ》などとツッコミが入っていました」(メディア誌ライター)
コーナーの途中、辛坊氏は「今日、なんで来ていただいたんでしたっけ?」と我に返り、増山アナも「だから、この少子化問題について…」と軌道修正を試みるも、辛坊氏は再びフジテレビの歴代アナウンサーの名を挙げて、中野アナの美貌を称賛。「テレビは何を見て育ったんですか?」「香川の喫茶店は普通にうどんが出ますよね?」「結婚されて何年くらい?何歳で結婚されたんですか?」と少子化とは無関係な質問を繰り出し、時間を消費していった。
「コーナーの終盤、ようやく少子化の話題に軌道修正し、中野アナが子育てについて語り始めるものの、再び辛坊さんが自身の子育て論を語り始めてタイムアップ。中野アナが困惑気味に『終わったんですか?』と驚いていたのが印象的でした。わざわざ香川から足を運んで、少子化対策の資料も用意してきたであろう中野アナやファンにとっては、まさに消化不良だったに違いありません」(前出・メディア誌ライター)
辛坊氏の脱線トークに慣れている常連リスナーも、今回ばかりはイライラを抑えきれなかったかもしれない。