裏金問題に加えて「不倫パパ活辞職」が追い討ち…静岡知事選に吹き荒れる自民党への逆風

 川勝平太前知事の「失言辞職」に伴う静岡県知事選は、6人が立候補するという大混戦となっている。

「中でも、自民党推薦の大村慎一・元静岡県副知事と、立憲民主党などが推薦する鈴木康友・元浜松市長に注目が集まっています。ただ、自民党は大村氏を推薦しているものの、鈴木氏は浜松市長時代、自民党と良好な関係にありました。それゆえ、今回の選挙では、浜松市の自民党所属市議24人中12人が鈴木氏支援を決めるなど、分裂してしまっています。自民党は直近の国政補選でも3連敗しており、厳しい戦いを余儀なくされているのが現状です」(自民党関係者)

 国政補選の敗因は「裏金問題」であるのは明白だが、今回の知事選でもその影響は大きいという。

「裏金問題で自民党離党に追い込まれた塩谷立元文科相は、浜松市の一部が自身の選挙区でした。そのため、塩谷氏が自民党所属のままだったら、ここまでの混乱はなかったかもしれません」(政治部記者)

 さらに、磐田市や掛川市からなる静岡3区を地盤としていた自民党の宮沢博行前衆院議員は、「不倫パパ活」と「同棲問題」で議員辞職に追い込まれた。この一件も今回の知事選における自民党の逆風となっている。

「知事選の争点には、リニア中央新幹線の推進か反対か、また、南海トラフ大地震が警戒される中、震源域の上に立つ浜岡原発を再稼働させるか廃炉にするかなど、大きな争点があります。今回の知事選は、国家的プロジェクトの是非について県民の意思が求められるビック選挙なのです」(前出・関係者)

 投開票日は5月26日。県民はどのような判断を下すのか。

(田村建光)

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