〈異常な程の剣幕でクレームをおっしゃり、とても政治家とは思えません〉ーー演歌歌手・吉幾三(71)の元に届いた現役CAの告発文。これにより、パワハラ体質が明らかになった自民党の長谷川岳参議院議員(53)の暴れっぷりは「パワハラ大臣」の威光もかすむほどだった。
自民党のパワハラ議員といえば、裏金問題で経済産業大臣の椅子から転がり落ちた西村康稔議員(61)が代表格だった。21年には「週刊文春」が「150日連勤パワハラ」と題して、各省庁から派遣された秘書官や職員の「大量離脱」を暴いた。
時事ネタ漫談を得意とするお笑いタレントのユリオカ超特Q氏が2大パワハラ議員を斬る。
「どちらも年齢を重ねてもシュッとした体型をキープし、『昔はモテたんだろうな』と思わせるキャラクター。西村議員には公式サイトに『世界美人図鑑』なる写真をアップしていた前科もあり、昨年には『週刊文春』で〝黒ビキニ秘書官〟との疑惑の一夜が取り上げられました。一方、長谷川議員もコロナ禍に『FRIDAY』で不倫疑惑を追及されていて、女性を思い通りにできると勘違いしているフシがあり、それを部下にも押しつけていたという印象ですね」
長谷川議員のパワハラの矛先は地元・北海道庁の職員に向けられ、「明日9時」などと横柄な口調で幾度も東京に呼び出していたことが発覚した。
「幹部職員4人が1年間で70回も東京出張したそうですが、回数としては明らかに多い。195回の日帰り出張を報告して大号泣した野々村竜太郎氏には負けますけどね(笑)。しかも、追及の口火を切ったのが『俺ら東京さ行くだ』の吉幾三さんというのもできすぎていますよね。職員の方も『いったい何回東京に行かせるんだ』って、憤っていたと思いますよ」(前出・ユリオカ氏)
長谷川議員との面会に要した出張費の総額は約550万円。いくら何でも度を超えている。
「長谷川議員はイニシャルから隠語で『HG案件』なんて呼ばれていたそうですが、芸人の世界ではレイザーラモンの『ハードゲイ』でしょうけど、私に言わせれば『ハラスメント・ガイ』ですよ。釈明会見ではパワハラ気質の改善について『一番の優先順位にしたい』って‥‥。いやいや、最優先すべきは国民や地元道民の生活でしょう?」(前出・ユリオカ氏)
西村議員という反面教師がいながら、なぜ長谷川議員は威圧的な態度を改めることができなかったのか。
「17年に自民党の女性議員の『このハゲ〜』という音声データが公開されて大騒動になりましたが、まったく教訓として生かされていない。どんなに固く閉ざされた密室でも、録音されていることを疑うべきなのに、こうした証拠が次々と明るみに出る。政治家だけが全然アップデートされていないんですよ」
あきれ返るユリオカ氏にこんな質問をぶつけてみた。西村議員と長谷川議員、部下になるならどっち?
「どっちもイヤですよ(笑)。でも究極の二択を迫られたら長谷川議員ですかね。西村議員の下でサラダ購入部隊として働くのも悪くないかもしれませんが、休みは欲しいですから」
やっぱり、どっちもどっちか。
*長谷川氏の画像は自民党HPより
「週刊アサヒ芸能」4月25日号掲載