岸田総理の“リーダーシップ”を称賛、稲田朋美議員の風見鶏体質

「政倫審での裏金問題の追及や和歌山県連の不適切なパーティーなど、不祥事続きの自民党にあって、多くの自民党議員はメディア出演を控えている。しかし、メディア側としては、公平性が求められるので誰か自民党議員を番組に出演させたい。大物が尻込みする中、“彼女”だけは積極的にテレビ出演して、みずからサンドバッグ役を買って出ている。党内でも『よく出られるもんだ』と驚きの声があがっています」

 永田町関係者が明かすのは自民党・稲田朋美衆院議員(福井1区)のメディア対応だ。3月24日の朝、稲田氏はフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(7時30分~)とNHK「日曜討論」(9時~)をハシゴ出演。自民党の裏金問題について弁明したが、ある発言で視聴者から失笑を買っている。

「日曜報道 THE PRIME」で焦点となったのは自民党安倍派幹部の処分の行方。西村康稔前経産相や塩谷立元文科相らにどんな処分が下されるのか。司会者から意見を求められた稲田氏は、「今回のことで政治に対する不信を招いたことはお詫びしたい」と謝罪。「今回、事実関係を解明されていないという批判がたくさんあります」「説明責任を尽くしているかどうか、ということも政治責任の中身だと思います」と述べてこう続けた。

「今まで(岸田)総理はご自身で派閥を解消したり、政倫審に出たりということで、自分で身をもってリーダーシップを発揮されてきたので、今回、どういった形かわかりませんけど、党自体がさらに事実の解明に乗り出すという点についてもリーダーシップを発揮してもらいたいと思ってます」

 岸田文雄総理の“リーダーシップ”を称えるような発言に、SNS上では《どこが?》《政倫審に出ることがリーダーシップ?》《リーダーシップ発揮したのは増税やろ》などと批判の声が殺到していた。

「稲田議員は安倍派に所属し、派閥パーティーのキックバック82万円を不記載にしていたことが発覚。幹部に比べて少額だったのは、なかなかノルマを達成できなかったというのが理由だった模様。稲田議員といえば、故・安倍晋三元総理が反対していたLGBT法案の支持にまわったことで、党内でも批判の声にさらされました。安倍派が解散にいたったのも、岸田総理がリーダーシップを発揮して岸田派の解散を表明したことと無関係ではありません。ここにきて岸田総理にすり寄る稲田議員には党内からも疑問視する声があがっています」(前出・永田町関係者)

 永田町で生き抜くには風見鶏体質も必要かもしれない。

(倉田はじめ)

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