2023年度のフィットネスクラブの倒産が急増している。すでに1998年の統計開始以来の過去最多を更新していると「東京商工リサーチ」が明らかにした。
「東京商工リサーチによると、今年1月に3件、2月にも3件が倒産。23年度は今年3月を除いてすでに28件に達しており、最多だった22年の16件を大幅に上回る過去最多を記録したといいます。フィットネスクラブは新型コロナウイルスの感染拡大で大きな打撃を受け、その後は健康志向の高まりと共に利用者も増加傾向にありましたが、結局は退会してしまったり、最近では低価格なコンビニジムに移る人も多く、倒産が急増したとみられています」(フリーライター)
何かのきっかけで触発されてフィットネスクラブと契約するも、ものの数カ月で通わなくなり、退会してしまった経験のある人も多いだろう。日本フィットネス産業協会によると、国内のフィットネスクラブでは1カ月に平均で4~5%の人が退会するといい、1年間でほぼ半分の会員が入れ替わるという。
「日本人の場合、具体的な指示がないとヤル気が失せてしまう傾向があり、目標を低く設定してすぐに辞めてしまうケースも多いとされます。ですから、継続させるためにはまず、最初だけでもトレーナーについてもらい運動メニューを作成してもらうといいでしょう。同じ運動を繰り返していると飽きてしまうので、複数のパターンのメニューを用意してもらうのも手。また、何キロ痩せるといった簡単な目標ではすぐに達成して持続が難しくなるので、例えばマラソンの大会に出るといった長期的な目標を作り、そこに向けてトレーニングしていくといいでしょう。大会出場を目標にすると、その大会が終わっても次にまた出場したくなるので、トレーニングが持続しやすくなりますよ」(スポーツジャーナリスト)
トレーニングをし続けること自体を目標にしない方が、継続できるかもしれない。
(小林洋三)