元俳優で現在はジムを経営する坂本一生が、3月10日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)に出演し、新型コロナウイルスの蔓延による経済的ダメージを訴えた。
坂本は、本来であればこの時期は夏に向けて身体を絞るべく、ジムへの入会者数が増える傾向にあると説明したが、「2月は(入会者が)0人で、このままでは3月も入ってこないんじゃないか。入会費無料とかやってるけど」と嘆き、悲惨な経営状況を告白。それもそのはず、千葉県では実際に密閉状態に近い環境下のスポーツジムから複数の感染者が出ており、安倍晋三首相もスポーツジムを含め、不特定多数の人間が換気の悪い場所に長時間集まることを自粛するよう要請している。
坂本は、自身の運営するジムでは利用者の体調をチェックし、こまめに器具のアルコール消毒や室内の換気を欠かさず徹底していると強調したが、それでも「ジムというだけで風評被害がきている。そこで働いている人たちの気持ちになってほしい。援助というかカバーしてほしい」と、今回の騒動による損失分の補填を政府に求めている。
「たしかに、安倍首相の口から“スポーツジム“という具体的な言及がなされてしまったことは、坂本のような立場の人間にとっては災難というしかありません。しかし、実際にスポーツジムから感染者が発生している点や、不特定多数の人間が換気の少ない場所に一定時間集結してしまうという客観的な事実があることから、こうした状況下でジム通いを敬遠されるのは仕方がなく、それは映画館やパチンコ屋を始め、飲食店にも同じことが言えます。また、坂本が糾弾した“風評被害“という表現についても、本来は根も葉もない噂によって損害を被る場合に使われるものであり、ネットでは『これは風評被害とは言わない。気の毒だが、感染リスクが高いのは認めざるを得ない』『実際にジムが感染しやすい環境であることは間違いない』との突っ込みから、『町中の人がお客さんが減って困ってます。文句を言いたいのはあなた達だけじゃない』という厳しい指摘まで出ています」(テレビ誌ライター)
周囲のインストラクターについても「このままだと路頭に迷ってしまう」と警鐘を鳴らし、「国にはきちんと補償してもらわないと困る」と主張した坂本。一刻も早く新型肺炎の脅威が去り、再びジムが大勢の利用者で賑わう日が戻るよう願うばかりだ。
(木村慎吾)