「ゴゴスマ」自民県議の“セクハラパネル”封殺に被害者「何者かによる圧力」

 自民党の広瀬めぐみ参院議員が「週刊新潮」で報じられた不倫報道を認め、カメラの前で謝罪したのは3月5日。離党も議員辞職もしないことに、世間からは「甘すぎる」とのブーイングが殺到する中、この日にオンエアされたTBS系「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」に、自民党への忖度を指摘する声が相次ぎ、ついにはセクハラの当事者もSNSに「何者かによる圧力」と訴える事態に発展している。

 番組では広瀬議員の囲み取材の模様を伝えた後、「三重・岐阜・熊本 “セクハラ”“不倫”けしからん疑惑」と題して、3つの県で起きた不祥事を紹介。三重県では、自民党・津田健児県議のセクハラが発覚。告発した共産党・吉田紋華県議の告発によれば、今年1月、「風邪を引いたら、あやちゃんをおうちに呼んであげる」「看護師の格好をしてきてもらおうかな」とセクハラ発言を受けたとのことで、津田県議はおおむねその事実を認め、謝罪しているという。その後、99件のセクハラが認定された岐阜県岐南町の小島英雄町長、不倫トラブルが発覚して自民党を離党した熊本県の増永慎一郎県議を取り上げた。

 VTRが終わると、スタジオには3件の不祥事を解説したパネルが用意されていた。番組MCの石井亮次アナウンサーが「三重県、岐阜県、熊本県、まずは三重県から見ていきますね」と解説をスタート。「ベテラン県議がセクハラ発言か、ということですね。自民党、当選6回。津田健児三重県議、県議会議員、当選6回。去年4月に初当選したのが26歳の吉田紋華三重県議会議員です。吉田議員によると…」と話し始めたところで、フロアのスタッフから何やら声がかかり、石井アナは「こっち行きますか?」「ごめんなさい、先こっちからでした」と、三重県議の話題を打ち切ったのだった。

「VTRで紹介した順序通りでいくなら、三重県議のセクハラ発言が先のはず。その後、別の2件の不祥事にはたっぷり時間を割いていましたが、三重県議のセクハラに触れることはありませんでした。この不自然な番組の進行はSNSでも話題となり、打ち切る際の映像は瞬く間に拡散されたのです」(メディア誌ライター)

 セクハラの被害者である吉田紋華県議は自身のインスタに、「何者かによる圧力」「報道の自由」のハッシュタグをつけてこの動画をアップ。動画の下には、《「三重県議のセクハラ事案のパネル解説の部分は映すな!」という声が、何者かによってあったとかなかったとか》《セクハラ事案が広く報道されて困るのは誰でしょうか!》とのメッセージが綴られていた。

 3件の不祥事のうち、スキャンダル発覚後も「自民党」の看板を背負うのは三重県の津田健児県議ただ1人。愛知、岐阜、三重の東海3県をカバーする中京テレビの制作だけに、自民党三重県議の話題も平等に扱うべきだったかもしれない。

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