「リポーター、タイヤ!」報道ステーションの“立ち往生映像”にツッコミ殺到のワケ

 本州の南岸を進む低気圧の影響で5日は、関東甲信で雪が降り、東京都心や横浜など大都市圏でも雪が積もった。神奈川・箱根町では大涌谷でホワイトアウトが発生するなど、大雪によるスリップ事故が相次いだ。
 
 夜のニュース番組「報道ステーション」(テレビ朝日系)でも、箱根町の山道で身動きがとれなくなり途方に暮れるドライバーの様子をリポートしていたが、その映像が視聴者の間で話題となっている。

 番組では、2人の若者が乗ったホンダ車が箱根町強羅の路上でスタックしている様子を紹介。ドライバーの男性はリポーターの「タイヤはスタッドレス?」という問いかけに「夏タイヤで」と回答。この時点で大雪予報をかなり甘く見ていたことがわかる。一応、タイヤには応急用の“布チェーン”が巻かれていたが、若者は「それもダメだった。危ないので動かないほうがいいかな」と、JAFの到着を2時間待っていることを明かした。

 きちんとした冬装備をしなかったのは自業自得といえるが、なぜかこの映像を見た多くの視聴者からツッコミが殺到。中にはリポーターを責める声まで上がったのだ。

「スタックしていた車は黒のホンダ車でしたが、ホンダは一部のスポーツカーを除き、基本FF車です。映像では前輪駆動なのになぜか後輪に布チェーンが巻かれており、この状態ではグリップが利かないのは当然でしょう。リポーターはなぜ指摘しなかったのでしょうかね」(クルマ雑誌ライター)

 近年、若者の車離れが叫ばれているが、若者にかかわらず車の構造に疎いドライバーは驚くほど多い。実際、今回のような積雪時に駆動輪とは逆のタイヤにチェーンを装着するケースは決して珍しくないのだ。

 視聴者からは「リポーター、タイヤ!」と「志村、後ろ!」ばりのかけ声が殺到したが、リポーター自身も知らなかったら指摘のしようがない。それとも慌てるドライバーを撮影するために、“撮れ高”を優先させたのだろうか…。

 いずれにしても、降雪の予報があるときは不要不急の外出を控え、やむを得ない場合には万全の準備をすることが重要だ。スタックして身動きがとれなくなったドライバーを他山の石にしたい。

(ケン高田)

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