JRバス東北が公式サイトに「年末年始に高速バスをご利用のお客さまへ」という案内を掲載し、発車時刻に乗り遅れた客に対して「時間を過ぎたら待たない」と注意喚起した。これは休憩時間のサービスエリア(SA)でも同様の対応をするといい、置き去りになる可能性もあることから、物議を醸している。
「同社は、年末年始の高速バス利用者に十分余裕を持ったスケジュールで利用するよう呼びかけた上で、予約客が発車時間にいない場合でも連絡することはなく、『お客さまをお待ちすることはございません』と時刻通りに出発することを宣言したのです。また、発車時刻を過ぎた乗車券については払い戻しや変更もできないと注意を促しています」(社会部記者)
これにネット上では、時間厳守は当然であることから、他の利用客に迷惑を掛けないためにも《大賛成》とする声が上がっている。しかしその一方で、SAで乗り遅れた場合は乗客の私物が高速バスに残されたままの可能性もあり、盗難の被害を懸念して《ちょっとくらいは待ってあげるべき》という声もある。
「電車や新幹線は時間通りに発車するのが当たり前ですから、そう考えると高速バスはかなり優しい対応をしてくれていたのだと感じます。過去にはJR東海バスでトイレ休憩から戻らない客を待って大幅な時間の遅れが生じてしまい、遅れを取り戻そうと混乱してSAの進入路を逆走するというトラブルも発生していますし、ある程度は時間に厳しくしていくのは仕方ないと思います。ただ、休憩中におなかを下してしまって出発時間までに戻れないといった事態もありますし、もし出発時間に少しでも遅れる可能性があるのであれば、事前に運転手に体調不良であることを伝えておくといいかもしれません」(乗り物ライター)
なお、JRバス東北によると、1秒でも遅れたら置き去りにするというわけではなく、乗務員が現場の状況で判断するという。
(小林洋三)