カー用品店大手「オートバックス」を運営するオートバックスセブンは18日、社員の1割にあたる、100人の早期退職を募集することを明らかにした。これにネット上では、《車のことを熟知するベテランがいなくなって大丈夫なのか?》と不安視する声も少なくない。
「同社によると、急激な環境変化に対応し企業競争力を高めるためには『人材パフォーマンスの最適化を図る必要がある』として早期退職優遇制度を実施するといいます。対象となるのは、2024年3月31日時点で50歳から57歳になる、10年以上勤務した社員で、申請期間は今月20日から来年1月31日までとしています」(社会部記者)
オートバックスの早期退職者募集を受けてネット上では、《早期退職という名の実質リストラ》や《最近はオートバックスに行っても外国人のスタッフが多いし、できる限り賃金を削りたいんだろうな…》といった意見も見られ、早期退職によってベテランスタッフがいなくなることによってサービスの質が低下することを懸念する声も少なくなかった。
「まず、大きな勘違いをされている方が多いと思いますが、早期退職者を募集するのはオートバックスを運営するオートバックスセブンであって、店舗はほとんどがフランチャイズですから、店舗の人員が減ることは基本的にありません。また、リストラではないかという意見ですが、自動車業界ではコロナ禍による移動制限やガソリン代の高騰などの影響を受けてきましたが、オートバックスセブンは最新の2024年3月期第2四半期(23年4月~9月)の決算でも増収・増益となっていますし、すでにコロナ禍前を上回る好業績となっています。そして、外国人スタッフが多いという指摘につきましては、オートバックスは06年から外国人技能実習生の受け入れをおこなっていて、実習を通して技術の継承をしているので、大きな技術的問題はないと考えられます」(経済ジャーナリスト)
今回の早期退職者募集で利用者が受ける影響はそれほどないだろう。
(小林洋三)