「難しいのは裏金を作っている人…誰かわからないわけです。わからないし、『裏金を何に使いましたか?』って取材できないじゃないですか」
自民党安倍派の議員に噴出した裏金問題。12月10日放送のテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」で、気になる裏金の使い道についてこうコメントしたのは政治ジャーナリストの田﨑史郎氏。裏金の使途に「取材できない」と持論を述べたことに、MCの阿川佐和子は「なんで? 聞けばいいじゃないですか」とツッコミ。田﨑氏は「誰が(裏金を)作ってるかわからないわけだから」と弁明し、阿川はまだ「愛人に使っている」と正直に告白したほうが可愛げがあると指摘していた。
その後、番組では「日本の政治を変えるには?」というテーマでトークを繰り広げ、田﨑氏は被選挙権年齢の高さを指摘。衆議院25歳、参議院30歳という年齢を引き下げることによって、「日本の政治は変わるきっかけにはなるんじゃないか。若い人たちが関心持ってくれる」と持論を述べた。
するとここで、阿川が突然、「田﨑さんはどうして政治評論家をやってるんですか?」と直球質問し、「何が面白いんですか?」と畳みかけた。これに田﨑氏は苦笑いを浮かべながらこう答えた。
「あのね、政治記者をずっとやってて。ジャーナリストですけれども、人を見るのが好きなんです。政治家って、動物園の檻の外から檻の中を見ている感覚。いろんな人間がいるから、そこで泣き笑いあり、悔しい思いをする人もいる。そういう人間を見るのが好きなんです」
これにSNSでは《阿川さん、さすがのツッコミ》《スシローによく聞いてくれた》《田﨑さん本音はうまい寿司が食いたいのでは?》といった反応が寄せられていた。
「政治ジャーナリストの田﨑史郎氏といえば、安倍晋三元総理をよく知る評論家と知られ、自民党を擁護することで知られていました。しかし、岸田総理に変わってからは、以前に比べて政権批判を口にすることも…。とはいえ、今回の放送では政治家の裏金について取材をしていないというスタンスの発言に、阿川さんも首をかしげていました。『なぜ政治評論家をしているのか?』と率直に聞きたくなるのも無理はないかもしれません。田﨑氏が政治家を動物園の動物にたとえたのも見事な表現でしたね」(メディア誌ライター)
田﨑氏の言うように、檻の中の動物を見ている感覚で政治家を見れば、多少はイライラも落ち着くかもしれない。