「テレ朝で放送事故じゃん」「復旧まだ~?」「大下さん何が言いたいの?」といったコメントがSNS上を賑わせたのは11月23日の正午過ぎ。テレビ朝日系情報番組「大下容子ワイド!スクランブル」放送中のことだった。
この日、「NEWSドリル」のコーナーで取り上げたのは若者の間で蔓延する市販薬の過剰摂取。22日には、21歳の男らが新宿・歌舞伎町の「トー横」と呼ばれるエリアで、市販の咳止め薬を無許可で販売した容疑で逮捕されていた。
番組では、風邪薬などを大量に摂取して病院に搬送された経験がある女性を取材し、「頭がオーバードーズのほうにいっちゃうこともあるので、ハッキリとやめたとは言い切れない」という声を紹介。さらにオーバードーズによる搬送者を扱う病院の医師は、取材に対して「市販薬の過剰摂取を繰り返すことで止められなくなってしまう人たちの割合が多い」と依存性の高さを指摘していた。
「オーバードーズの搬送者のうち8割が女性だという。その理由とは」というナレーションが流れ、画面はスタジオに戻り、カメラは女性の専門家を映していたのだが…。なんと、音声がぱったりと途絶えてしまう。専門家が頭を下げて、MCの大下容子アナが人物紹介をしているようだが、声はまったく聞こえない。不可解な「無音状態」は20秒以上続いたのだった。
「オーバードーズのネタに入るところで、大下アナが原稿を見ながら口をパクパクさせていたのが印象的。その後、音声が復活し、大下アナは『すいません、テレビをご覧の皆様もう一度…』と、専門家の紹介をやり直していましたが、ベテランだけあって、取り乱すことなく落ち着いてリカバリーしていました。こうしたワイドショーで、出演者のマイクが故障して音声が途切れることはありましたが、スタジオ全体が無音になるのはかなりのレアケース。ある視聴者は、テレビが壊れたと錯覚して、試しに音量を一気に上げたところで“爆音”が鳴り響いたそうですからね。同番組としては今年いちばんのハプニングかもしれません」(メディア誌ライター)
放送事故の原因は何だったのか。24日以降の“完全復旧”が待たれる。
(福島シゲル)