自販機の飲料でお馴染みのダイドードリンコが9月に発売、いまSNSで話題なのが「博多水炊きスープ雑炊仕立て」と「かに鍋スープ雑炊仕立て」(希望小売価格140円・税抜き)だ。
自販機の缶スープと言えば、コーンスープやコンソメ、ポタージュスープなどがおなじみだが、ついに「水炊き」「かに鍋」まで来たというわけだ(しかもお米入り!)。同社は一昨年、「参鶏湯風スープ」という缶スープも発売しているが、だがこれはあくまで「風」であり、やはり「缶雑炊」のインパクトは大きい。
「実は4、5年前から、寒い時期になると自販機の缶スープがSNSを賑わすという現象が起きていました。カレーやラーメン、洋風・中華風スープとバリエーションが年々進化していて、中でもJR東日本構内で自販機『acure(アキュア)』を展開するJR東日本クロスステーションウォータービジネスカンパニーの『その他飲料』がだいぶ〝攻めている〟と、新しい商品が出るたびに注目されています」(経済誌記者)
同社は14年に「生姜チキンスープ」を、16年に「贅沢デミグラススープ」を発売。ほかにも「一風堂ラーメンスープ」「麻婆スープ」「ふかひれスープ」とアイデア豊かだ。
缶スープの嚆矢となったのがコーンスープで、現在のポッカサッポロが1980年に「じっくりコトコト」のコーンスープを発売してから、もう40年以上の歴史を誇る。
「カレーは飲み物」は食いしん坊の例えだが、「鍋は飲み物」は実際の商品として存在するわけだ。缶飲料の驚きの進化は、さてどこまで行くのだろうか。
(猫間滋)