今の季節、近所の雑木林や公園、学校、神社の境内などにたくさん落ちている「どんぐり」。実は、食用可能で縄文時代には主食のひとつだったことが判明している。
ビタミンAやC、アミノ酸など栄養も豊富で、さらにデトックス効果のある「アコニック酸」が含まれており、最近ではスーパーフードとしても注目されている。
そんなどんぐりが現在、メルカリやヤフオク上で多数売買されているという。だが、その気になればいくらでもタダで集めることがでそうなどんぐりがなぜ売れるのか。メルカリユーザーが語る。
「食用としてではなく、どんぐりは、例えば、ハロウィン用の小物やクリスマスのリース作りには欠かせないアイテムで、これから年末にかけて需要が急増するのです。出品にはまとまった数が必要ですが、1カ所にまとまって落ちているので拾うのに時間と労力はそこまでかかりません」
相場は100個で300円から500円程度。「帽子付き」などの見栄えのいいどんぐりだと少量でも高値で売れやすいという。
「しかし、どんぐりはゾウムシなどの幼虫が実の中に潜んでいる場合が多く、穴が開いた物は省いておく必要があります。さらに主に工作目的で使われるため、出品前に煮沸処理を行い、その旨を明記しておくと売れやすいですね」(前出・ユーザー)
むしろ、拾った後のほうが手間がかかるのかもしれない。
「でも、どんぐりは工作用以外にも最近は観葉植物としても人気です。素人でも室内プランターなどで簡単に栽培できるため、苗を小さな鉢植えにして出品する人もいます。ある程度成長するまで時間もかかりますが、成長させて苗のような状態にできれば、拾ったどんぐりよりも買い手がつきやすいです」(前出・ユーザー)
ちなみにどんぐりは、例えば公園内であれば「木になっているもの」の採取は禁止だが、「落ちているもの」の拾集は自由としている自治体がほとんど。それでも「業務目的の拾集」には配慮を要望している公園もあるという。もちろん、個人の庭や山林では拾い集めることも厳密には違法だ。
どんぐりが入手できるのは今の季節だけ。散歩のついでに拾い集めてみる!?