人気シリーズの完結編となった「アベンジャーズ エンドゲーム」の後を引き継ぐようにこの夏公開され、日本でも大ヒットしたマーベルコミックの実写化映画「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」。主演のトム・ホランドの人気も急上昇、しかも映画の”衝撃的な終わり方“から、観賞した人は「すぐにでも続編が見たい!」「次はいつになるの?」とネット上が大騒ぎに。
ところが、映画のストーリー以上のまさかのサプライズが起こってしまった。続編が製作できないという最悪のシナリオで…。
8月20日に報じられたところによれば、スパイダーマンの単独映画化権を持つ米ソニー・ピクチャーズと、スパイダーマンのキャラクター商品に関する全権利を所有する米ウォルト・ディズニーが完全対立。今後の映画シリーズに関するディズニー側の要求をソニー側が拒否、映画への共同出資が難しくなったのだとか。
「世界中で一斉にファンから悲鳴があがっています。これまでスパイダーマンの映画興収に関しては、マーベルスタジオ側は興行収益の5%を受け取る契約でした。ところが、マーベルスタジオを所有するディズニーが今後のスパイダーマン映画に対してフィフティフィフティで収益を受け取る条件を要求。これをソニー側が断固として拒否したようです。最新作の『ファー・フロム・ホーム』はソニーピクチャーズ配給映画として過去最大のヒット作となったことで、このドル箱ヒーローの収益を半分も取られたくないとソニー側が考えたことは想像に難くありません。一方で、ソニー配給の『アメイジング・スパイダーマン』シリーズが期待ハズレで制作打ち切りになるなど、すでに頭打ち状態だったスパイダーマンをアベンジャーズと絡めてブロックバスター映画へと再生させたディズニー側の強気もわからないでもない。そんなお互いの考えが一致しなかったということでしょう。でも、この2社が歩み寄らなければ、アベンジャーズ絡みでストーリーが進行しているトム・ホランド版の続編は絶対に不可能。では、どちらに問題があるのか、ファンからは様々な声がつぶやかれていますが、今回の件に関してはディズニー側への批判が意外なほど多いようです」(エンタメ誌記者)
とくに、日本のSNS上の声はソニーの肩を持つ声が圧倒的多数。《5%からいきなり50%欲しいと言われて相手がウンと言うわけがない》《ソニーは映画収益だけなのに、ディズニーはグッズでも大儲けだから別にいいじゃん》《ソニーピクチャーズが最初に作ったトビー(マグワイア)版のスパイダーマンのおかげでアメコミ実写ブームが来たのを忘れたの?》《契約再考はビジネスとして当然だけど、いきなり10倍要求はないと思う》《ファンのためと言って論点をずらすディズニーがおかしい》と、ディズニー側は欲張りすぎという意見が目立つ。
一方、本国アメリカではアベンジャーズにも出演したジェレミー・レナーの発言が取り上げられ、ソニー側へのネガティブキャペーンが張られているのだという。
どちらが良い悪いより、ウルトラCが起きて再合意に至ることがファンの唯一の願い。それとも、スパイダーマンはまた完結しないまま終わる運命ってこと?
(塚田ちひろ)