米ワーナー・ブラザースが8月20日、SFアクション大作「マトリックス」シリーズの第4作目を製作することを正式に発表。ファンからは期待の声と、そして“あらぬ点”への関心が集中する事態となった。
「マトリックス」と言えば、1999年にアメリカで公開され大ヒットを記録した近未来SFアクションで、全3部作の累計興行収入はおよそ1800億円を達成。俳優キアヌ・リーブスに世界的な名声をもたらした作品でもあり、ワーナーの発表によれば、そのキアヌ・リーブスが再びパート4で主人公ネオを演じることになるという。
日本でも第1作目が同年に封切られると、ネオが銃弾を交わすスロー映像や、空手のトレーニングに勤しむ圧巻の組み手シーンなどが大きな反響を集めていた。
この独創的な世界観と映像技術をもたらしたのは、ラリー・ウォシャウスキーとアンディ・ウォシャウスキーの“ウォシャウスキー兄弟”で、2人は「マトリックス」シリーズの監督・脚本・製作総指揮を担当。今回発表されたパート4でもウォシャウスキーは同様の役割を担うことになるが、ワーナーによる“とある発表“に、驚きを隠せないファンが続出したようだ。
「マトリックスの最新作が製作されることに関しては、さらなる映像技術の進歩や3部作を超える作品が出来上がるのか、といった期待の声が相次いでいますが、“ラナ・ウォシャウスキー”が新作で監督・脚本・製作総指揮を担当すると発表されると、日本のファンからは『ラナ・ウォシャウスキーって誰?』という疑問が溢れました。というのも、この“ラナ・ウォシャウスキー”は3部作を手掛けた“ラリー・ウォシャウスキー”が、2008年頃に性別移行の手術を受けて改名した後の呼び名。さらに弟のアンディも2016年に同様の性別適合手術を受け、その後は“リリー”と名乗っています。つまり、2人は現在ラナ&リリー・ウォシャウスキー姉妹として活動しており、この経緯を知らない日本のファンは《兄弟から姉妹になっていた。ちょっと衝撃的過ぎる》《続編よりそっちの方が気になってしまった》という感想があがっているのです」(エンタメ誌ライター)
2人の性別移行に関するニュースは幾度か日本でもインターネットを介して配信されていたが、今回のマトリックス最新作の製作発表で知ったというファンも多く、続編の内容よりもそちらの方に関心が集まった様子。
革新的な映像表現やアジア文化へのリスペクトが随所に感じられた「マトリックス」シリーズだが、現時点では“姉妹”の存在感に圧倒されているようだ。
(木村慎吾)