股関節損傷と同じぐらい深刻!「バウアーはDeNAに残ってくれるのか」

 DeNAのトレバー・バウアーが1日、「右腸腰筋遠位部損傷」で登録抹消された。

「8月30日の阪神戦で打球を処理するとき、無理な体勢から送球したからか、右股関節に痛みが走ったといいます」(スポーツ紙記者)

 首位争いで後退ぎみのDeNAにおいて孤軍奮闘してきたのがバウアーだ。ここに来ての離脱はチームにとって大きな損失だが、それ以上に心配なのが「来シーズン以降の契約」だ。

「バウアーは2021年からドジャースと『3年1億200万ドル』(約107億円/当時)で契約しました。DV疑惑が伝えられ、最終的に23年はドジャースを退団。でも、3年契約最後の23年度分はドジャースが支払うことになりました」(米特派記者)

 年俸に換算して、30億円強。23年は何もしなくてもこの30億円強がドジャースから振り込まれることになっていた。

 また、DeNAとの契約は、推定年俸300万ドル(約4億3000万円)プラス出来高100万ドル(1億4400万円)。ドジャース、DeNAの両方からもらっていたわけだ。

 1年契約だから「残ってくれ」とお願いするのであれば、ドジャース時代のレベルの年俸を払えるのかどうかが問題になってくる。ちなみに、選手名鑑で公開されている推定年俸や選手会が調査・公表した球団別ランキングによると、総年俸1位はソフトバンクの39億8990万円が1位(外国人選手を除く/1月27日時点)。バウアーの30億円は22年セ・リーグ覇者のヤクルトの総年俸28億3010万円を上回る。
 
 DeNAは25億748万円で12球団中7位だった。ということは、バウアーに残留要請を出したら、「日本人選手全員の2年強」が必要になるかもしれないわけだ。

「米球界では変人扱いでしたが、日本では投球論、練習論を学びたいといつも選手たちに囲まれています。親日家ですし、再契約の可能性は十分にあります」(前出・米特派記者)

 バウアー自身も居心地の良さを感じているという。DeNAがバウアーを満足させるだけの年俸を払えるのか。志願して中4日で投げ、完投もOKという“変人”を引き止めなければならない。ソフトバンク、巨人、オリックスなどの資金力豊富な球団の出方も気になる。

(飯山満/スポーツライター)

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