「ロイヤルホスト」売上好調の裏に従業員の「労働環境」あり!店舗休業日を拡大

 ファミレスチェーン「ロイヤルホスト」を展開するロイヤルホールディングスは、この9月から休業日を増やすことを発表した。同チェーンは今年に入ってすべての月で既存店売上高が前年比で上回っているが、こうした取り組みによる従業員ウェルビーイング(幸福度)の高さが影響しているかもしれない。

「ロイヤルホストでは2018年から年に3日、店を休む取り組みをはじめましたが、今年9月以降は9月26日、11月7日、12月31日を休みにするとし、2023年はすでに休みだった1月1日、5月9日を加えて計5日間が休みとなります。さらに来年からは、1月、3月、5月、9月、11月の奇数月に休みを設け、12月31日を加えた計7日間に増やすといいます。最近では年末年始に休業するファミレスチェーンも増えてきましたが、ここまで休業日を拡大するのは異例と言えるでしょう」(社会部記者)

 今回の取り組みについてロイヤルホールディングスは「スタッフと店舗がリフレッシュすることでQSCA(品質、サービス、衛生、雰囲気)をさらに向上させる」狙いがあるとしている。ロイヤルホストでは、いち早く24時間営業の廃止を決めるなど労働環境改善のための取り組みをおこなっており、従業員のホスピタリティの高さが同チェーンの好調を支えているとの指摘もある。

「8日に発表された23年12月期第2四半期(1月〜6月)決算では、同期としては4年ぶりの黒字となっています。売上高は前年同期比で36.6%と絶好調で、コロナ禍前の19年と比較しても売上高が上回っている。ロイヤルホストはファミレスの中では高価格帯にも関わらず、値上げしても客数も売上もむしろ増えているのは、従業員のウェルビーイングが高く、ホスピタリティが行き届いているのが原因だと思われます。苦戦を強いられて24時間営業を再開させるすかいらーくグループとは逆の状況になっていると言えるでしょう」(経営コンサルタント)

 ロイヤルホストは今後さらに充実していきそうだ。

(小林洋三)

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