先発人材難の原巨人「フォーム急改造」の赤星優志がスクランブル登板

 先発投手の人材難に苦しむ原巨人がまたもや「奇策」に打って出る。6月11日の緊急先発が予想される赤星優志が新投球フォームで臨むことになった。

「6月6日からの6連戦に登板する先発投手が3人足らなくなりました。6日は高橋優貴が投げ、10日先発は菅野智之が予想されています」(8日時点/スポーツ紙記者)

 菅野は6月4日の日本ハム二軍戦に先発し、6回途中被安打3失点1。圧倒的なピッチングではなかったが、経験値が高いので大崩れすることはないだろう。

 そうなると、新フォームで臨む赤星が心配だ。

「これまではセットポジションから左脚を上げたときに、右手がグローブから離れていましたが、新フォームでは左脚を上げた後も右手をグローブに入れたままにし、さらに上体を後方にひねるように改良したのです」(プロ野球関係者)

 同関係者によれば、上半身を先に動かす菅野の変則フォームにも少し似ているという。目的はボールの出どころを見にくくするためで、ファームでは一球ずつ確認するように時間をかけて投球練習をしていたそうだ。

 その新フォームの効果だが、はっきり言って“ヤバい”。6月6日の西武二軍戦に先発したが、6回3失点だった。被安打7、四球も3個出しており、赤星本来の制球力の高さを考えると、新フォームはまだしっくり来ていないようである。

「グリフィンの登録抹消は大事を取ってのもの。11日までの6連戦を乗り切ればなんとかなりそう」(前出・スポーツ紙記者)

 6日の高橋だが、3回に先制を許した途端、原辰徳監督は容赦なく交代させた。期待の裏返しでもあるが、そうした若手投手に厳しく接する指揮官の行動を考えると、赤星も「一発回答」を出さなければ、即刻二軍降格だろう。

「松井颯も先発3試合目で負け投手となり、ファーム落ちが告げられました」(同前)

 今の巨人には若手をテストする余裕がないのだろう。勝率5割ラインをうろついているが、ある程度の貯金を作らなければ、若手に課せられたノルマが下げられることはなさそうだ。

(飯山満/スポーツライター)

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