約40年にわたり「笑点」(日本テレビ系)の大喜利メンバーとして毎週、お茶の間に元気な姿で笑いを届けている三遊亭小遊三師匠(76)。卓球好きとしても有名で、スポーツマンのイメージもあるが、その健康法は意外にも‥‥。
小遊三 やっぱり筋力が落ちるとつまずいたり、よくないらしいんだよね。それで筋トレっていうほどでもないんだけど「ワンダーコア」っていう腹筋マシンで、ちょっと腹筋をやるようにしてます。といっても後ろへ反ってもバネで戻るから、自分はそんなに苦しくない。それでもちゃんと腹筋はつきますよ。
─それは毎日やられてるんですか。
小遊三 そうですね。他にスクワットや腕立て伏せも。そんなに回数をやるわけじゃないけど、毎日続けるようにはしてます。
─やる時間は決めてるんですか。
小遊三 いや、特には決めてないです。でも、だいたい朝6時ぐらいに起きて、新聞を読み終わって、朝ご飯を待ってる間かな。私の場合は全部やっても3分かそこらで終わっちゃうから。とにかく無理はしないようにしてますね。
─その他に体を動かすことはありますか。
小遊三 歩くのに毛が生えたぐらいのジョギングはやってます。距離は決めずに、近くの遊歩道をひと回りとか、「今日は左回りだ」「今日は右に行ってみよう」ってその日の気分ですね。雨が降ったら行かないし。
─あんまり細かく決めるのがお好きではない?
小遊三 きっちり決めちゃうと、やらなくなった時に情けないじゃないですか。だから、ごく自然に、成り行きで、できる範囲でやるようにしてます。
─食べ物の制限などは?
小遊三 それも全部カミさん任せ(笑)。野菜、海藻、穀物、肉‥‥どっから見ても、これはバランスがいいだろうって食事をいつも用意してくれます。だから、そろそろカミさんに言おうと思ってるんだけどね。「こんなにバランスのいい食事は1週間に分けて、1回の食事は1品でいい」「サバの塩焼きならサバの塩焼きで晩酌も食事も両方やるから」って。
─ちょっと量が多いってことですか。
小遊三 カミさんには言えないけどね(苦笑)。野菜って酒のつまみにならないでしょう。でも、酒を飲みたいから野菜だけ先にバーっと食っちゃうと、それだけでおなかいっぱいになる。だから「年を取ると食う量が半分になる」って言い方で遠回しに伝えてるんだけど、なかなかわかってもらえないね。料理はすごくおいしいんだけどね。これ絶対、書いといてよ(笑)。
─逆に健康のためにやらなくなったことは?
小遊三 大酒ですね。コロナ禍の前は外で飲んでたでしょう。注文するとすぐ出てくるから、歯止めが利かないんですよ。でも今は家で飲んでるから、カミさんに「よしなさいよ、もう」って言われちゃう(笑)。
─つまり、師匠の健康のカギを握ってるのは奥さんですね。
小遊三 そうですね。あとは無理をしないこと。年を取ったらもう、行き当たりばったりのほうが結果的にはいいんじゃないかと思いますよ。「できなくなったら、それでおしまい」。そうやって諦めるのも大事。そういう心持ちでいると、案外「こんなことまでできちゃうんだ」っていうこともあると思いますよ。
三遊亭小遊三(さんゆうてい・こゆうざ)1947年生まれ、山梨県出身。明治大学在学中に三代目三遊亭遊三に弟子入り。83年、真打に昇進。同年10月より「笑点」の大喜利メンバー。