5月17日、インターネットリサーチのマイボイスコムが「スマートスピーカーに関する調査」の結果を発表し、「自分や家族が利用している」と回答した人はわずか1割程度だったことが明らかになった。
「同社によるスマートスピーカーに関する調査は今年で6回目となります。18年に行なわれた1回目では『自分だけで利用している』『自分を含む同居家族で利用している』『自分は使用していないが、同居家族が利用している』と回答した人が合計で5.9%。それが今回は11.9%と、6年たっても利用者はさほど増えていない印象です。なお、利用している機能は『天気予報、気温などを聞く』『音楽を聴く』『アラーム・時報、タイマーの設定』など単純なものが多いことも分かっています」(家電ライター)
スマートスピーカーは、14年にAmazonが「Amazon Echo」を発売すると、大手IT企業が続々と参入。「スマートフォンの次はスマートスピーカー」と言われるほど大きな注目を集めていた。しかし、利用者は増加の一途…とはいかず、22年に10月にはLINEがスマートスピーカー「CLOVA」の販売終了を発表。翌11月にはAmazonもAlexa事業を縮小させる方針であることを明らかにしている。
「利用者が伸び悩み、このまま衰退していきそうな雰囲気もありますが、OpenAIの『ChatGPT』やGoogleの『Bird』のような生成AIと連動するようになれば、流れは一気に変わるでしょうね。5月18日に発表されたAmazonの新スマートスピーカー『Echo Pop』は今後、生成AIにも対応するとしていますし、料理のレシピを聞いたり、数学の問題の解き方を聞いたり、今までよりももっと直感的に、質問するだけで様々なことに回答してくれるようになるでしょう。各家庭に1台、スマートスピーカーが手放せない時代がやってくるのではないでしょうか」(ITジャーナリスト)
その便利さを改めて知らしめることができるか。
(小林洋三)