今夏の移籍市場でスペインのレアル・マドリードへ加入した日本代表MF久保建英に、クラブへの期限付き移籍の可能性が浮上している。
新加入した久保の処遇をめぐっては、当初はスペインの3部リーグを戦うレアル・マドリード・カスティージャでの武者修行を視野に入れていたとされるが、トップチームと帯同中のプレシーズンマッチにおけるクオリティーを鑑みた結果、久保をレンタル移籍で獲得したいと名乗りを上げるクラブが現れたようだ。
スペインの大手スポーツ紙「Marca」は、18歳になったばかりの日本の神童に対して、ヘタフェやバジャドリード、ベティスを含む5つのクラブがオファーを続々と提示している状況だと報道。レアルを指揮するジネディーヌ・ジダン監督は久保をトップチームに引き上げるか否かの最終的な判断を、シーズンが開幕する直前まで熟考するとの意向を示しているが、新たな選択肢としてスペインの中堅クラブへ久保を貸し出すというオプションも考慮されているのかもしれない。
「スペインリーグではヨーロッパ圏外のプレーヤーをトップチームに3人までしか登録できないという規約があり、現在のレアルはすでにその3枠は埋まっています。一部のプレーヤーはスペイン市民権の取得手続き中と伝えられていますが、シーズン開幕には間に合わない可能性が高く、やはり久保はレアルBチームに配属されるか、もしくは他クラブへレンタルというのが濃厚でしょう。中でもヘタフェやベティスというクラブは、過去にも同胞の柴崎岳や乾貴士といった選手が在籍したクラブであり、日本代表プレーヤーを保有することで生じる多額のスポンサー収入の特権を知っているクラブでもあります。現在の日本の“久保フィーバー”を考慮すれば、彼らは経済的な旨みを求め、積極的に激しい獲得競争に参入するのではないでしょうか」(スポーツライター)
とはいえ、久保自身は遂に手にした世界最高クラブであるレアル・マドリードでの挑戦権を行使したいというのが本音かもしれない。クラブにとっても、久保にとっても最良の解決策を見出してほしいところだが、果たして…?
(木村慎吾)