キックボクシング無敗を誇り、ボクシングに転向した那須川天心。去る4月8日に有明アリーナで行われた与那覇勇気とのプロデビュー6回戦では、ほとんどパンチをもらわず、3対0の判定で圧勝した。この僅か1戦で、日本スーパーバンタム級7位、東洋太平洋スーパーバンタム級8位にランクインしている。
その那須川に苦言を呈したのは、元WBA世界ライトフライ級チャンピオンで13度防衛のレジェンド・具志堅用高氏だ。5月5日に公開した自身のYouTubeチャンネル〈具志堅用高のネクストチャレンジ〉で、「次は8回戦、10回戦を目指していくんですか?」と質問するスタッフに、具志堅氏はこう述べた。
「この前の試合見たら、6回をもう1試合出来るぐらいのスタミナだったよね。それだけ手数を出してないから元気なの。もっとバテるくらいに手数出さないと。全力をぶつける、1試合、1試合。そうしたらノックアウトで勝つと思いますよ」
この動画では他にも「まだ動きがキック(ボクシング)になっている」「だから3、4が打てない」「右フックが打てない」「肩を強くした方がいい」「当てる瞬間の拳の握りが甘い」など、那須川の修正点を次々に指摘。あふれる才能を認めたうえでさらに、
「余裕があるように見えるんですよ。それじゃダメなのよ。手を休ましちゃいけないの、ボクシングっていうスポーツは。どんな強い相手でもフルラウンド戦うつもりでやったら、どこかで当たったら倒れますよ」
と、叱咤激励するのだった。
余裕綽々に見えた「判定勝ち」を良しとせず、あくまで全力で「KO勝ち」にこだわるべきという具志堅氏。那須川の2戦目はもちろん、具志堅氏の評価にも注目が集まる。
(所ひで/ユーチューブライター)