元SMAPの香取慎吾が主演を務める映画「凪待ち」がこの夏、上映された。上映館数が少ないこともあり、興行的な話題にはなっていないが、映画そのものや、香取の演技に対する評価は関係者の間でうなぎのぼりだという。
メガホンを取ったのは2017年に「彼女がその名を知らない鳥たち」、翌年には「孤狼の血」などでブルーリボン賞監督賞に2年連続で輝いた白石和彌監督。恋人の故郷で再出発をしようとした男が、小さな綻びの積み重ねの末に、恋人も仕事も失い、自暴自棄になっていくさまを描いた。
「SMAP時代の香取はけっして演技がうまいわけではなかった。そのため、白石映画のファンや映画関係者からは『大丈夫か?』と心配の声が上がっていましたが、今作では『見直した』という声が圧倒的。『元SMAP』という肩書を脱し、一人の役者として高く評価されています」(映画関係者)
ジャニーズを辞めたタレントの作品だけに、上映前のテレビなどでの宣伝は皆無。
「館数だって100スクリーンに満たないほどでしたから、興行成績的にはパッとしないでしょうが、映画賞にはかかわってくるんじゃないかと言われています。まあ、ジャニーズの顔色を伺わなければならないような映画賞は別ですけど」(前出・映画関係者)
この映画が香取にとって、転機となるかもしれない。