すかいらーくGの「深夜営業」続々再開に「時代錯誤」の声が出るワケ

「ガスト」や「バーミヤン」「ジョナサン」などを運営するすかいらーくホールディングス(HD)は、続々と深夜営業を再開する店舗を増やしている。廃止していた24時間営業も復活させるというが、これにネット上では《時代錯誤もいいところ》といった声も少なくない。

「同グループでは、2020年に働き方改革の一環として24時間営業を全店で廃止。しかし22年からは新型コロナウイルスの感染拡大の影響でレイトディナー(20時~24時)の時間帯の利用客が大きく減ったことや人件費やエネルギー費が高騰した影響もあって、400店舗で閉店時間を最大1時間繰り上げ、22時半から23時での閉店に変更していました」(社会部記者)

 すかいらーくHDによると「深夜の需要が回復した」といい、深夜帯の営業を求める声も多かったことから、今年の夏までに2000店舗で営業時間を深夜24時まで延長することを決めた。さらに、深夜営業の需要が多い250店舗については、午前2時や午前5時、また24時間営業に変更していく方針だという。

「すかいらーくHDでは今年までにグループ店100店舗を大量閉店させることを決めていますから、深夜営業の復活は少しでも店舗あたりの売上を上げたいという狙いがあると見られます。また、同社ではネコ型配膳ロボットの導入やセルフレジの導入など少ない人手で営業できる下地が出来ていたことも、深夜営業再開の後押しになったのではないでしょうか。ただ、もともと働き方改革の一環として24時間営業を廃止していましたから、この再開には当然ながら反対意見も出ています。また、深夜営業を再開したからといってどこまで売上が伸びるかは不透明な部分もあり、むしろこの決断がすかいらーくHDを苦しめることになる可能性もあると思います」(飲食店コンサルタント)

 深夜にファミレスの灯が戻ってくるのは喜ばしいことなのか、それとも…。

(小林洋三)

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