「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」などを運営するすかいらーくホールディングス(HD)が、グループ全体の8割にあたる店舗で12月31日の午後6時から1月1日正午まで休業することを決めたという。働き方改革が浸透する中で、ファミリーレストラン最大手が選択した年末年始休業の方針を支持する声も多い。
「すかいらーくグループが年末年始を休業するのは初めてのことで、商業施設のテナントに入る店舗など約500店を除く、全国の約2700店舗を一斉に休業します。また、同じくファミレスチェーン『ロイヤルホスト』を運営するロイヤルHDは全店の9割にあたる200店舗で12月31日と1月1日を完全休業にし、ラーメンチェーンの『幸楽苑』を運営する幸楽苑HDも12月31日14時から1月1日の終日を全店休業すると発表するなど、飲食チェーンでは従業員の満足度を高める狙いの休業が相次いでいるのです」(社会部記者)
これに対しネット上などでは、《年中無休の店より従業員のことを考えた店の方が好感が持てる》など賛成の意見が多く出ているのだが、広がる年末年始の休業は、従業員のためばかりではないという。
「飲食業界においては、人手不足という理由も大きいでしょう。年末年始は特にアルバイトの確保が難しくなるため、少ない人数でオペレーションしなければならない店舗も出てきますし、人件費が高騰する昨今にあって、年末年始は特別手当も出さなければならない。となれば、いっそのこと休業してしまった方が運営側もコストダウンできるわけです」(経済ジャーナリスト)
ようやく、かつてのような普通の年末年始に近づき始めているのかもしれない。
(小林洋三)