投資家が「回転寿司テロ」で大儲け!? 素人は「空売り」で利益を出せるか

 回転寿司チェーン以外の飲食店にも飛び火している迷惑動画の投稿。被害を受けた「スシロー」は動画拡散後に運営会社の株価が下落し、時価総額が170億円近く下がる事態に陥った。客席と寿司を提供するレーンの間にアクリル板を設置するなどの対応策を発表したが、この措置にかかるコストも全店舗分となれば相当な額になる。

 これほどの実害がある以上、動画を投稿した本人や家族から謝罪があっても厳しく対処するという被害各社の対応は当然とも言える。また、世間でもそうした姿勢に賛同する声が多数を占めている。

 そうした状況の中、実は、投資家の中にはこの「飲食店テロ」を利用して大儲けした輩もいるという。

「保有している株が下落すれば損をしますが、空売りなら株価が下がるほど利益になる。迷惑動画は騒ぎが大きくなれば大きいほどオイシイというわけです。もちろん、そんなことを口にするのは倫理的に問題があるし、炎上するでしょうから誰も公言はしませんけどね」(マネー誌編集者)

「空売り」とは、株が値下がりすると予測して証券会社などから株を借りていったん売りを出し、下がったところで買い戻して借りた株を返す取引。この差額が儲けとなる。

 ちなみにホリエモンこと実業家の堀江貴文氏も、2日配信のユーチューブ動画で「空売り出して株価が200円下がったら、その200円分が利益になっちゃう。普通は素人は買いから入るけど、プロは結構売りから入る」と説明。その上で「5万円やるから回転寿司でぺろぺろして、動画アップしろ」という闇バイトを使った形での株価操作が起こりうる可能性を指摘している。

「もっとも、スシローの運営会社の株価で言えば、迷惑動画が大騒動になった1月31日こそ一気に145円も下落しましたが、それ以上は下げることはなく、そこから2月9日までに350円も急騰しています。時期を間違えば大ヤケドを負った可能性もありますね」(前出・編集者)

 やはり「迷惑動画にあやかってひと儲けしてやろう」などとという考えは素人には危険なのかもしれない。

マネー