松屋系列のとんかつチェーン「松のや」で、少年が舐めた箸を箸立てに戻す動画が拡散している件で、運営する松屋フーズは今後、全店で箸の提供を個別に行うと明らかにした。なお、現在拡散している動画は2020年にはすでにSNSに投稿されていたものだといい、過去動画が再度拡散したことで同社は改めて対応を迫られたことになったわけだが、これにネット上では「拡散させた人もペナルティを受けるべきでは?」といった声も見られる。
「問題の動画では、少年が卓上の箸立てにある全ての箸を右手と左手で持ち、重ねた箸の先端を口の中に入れてから、再び箸立てに戻しています。同じテーブルにいる他の少年たちは、『うわっ、汚っ』『うわぁ、お前終わった』などと言っていますが、迷惑行為を止める気配もありません。なお、この動画は2月4日にツイッター上に投稿されると、100万回以上再生されるなど拡散しました」(ネットライター)
ただし、この動画自体は2年前に撮影され、SNS上に投稿されたもので、当時から松屋フーズは動画の存在を把握しており、すでに警察へ被害届を提出するなど対応も済んでいるという。しかし、昨今相次ぐ迷惑動画の投稿を受け、迷惑行為を行ったグループとは別の人物がこの過去動画をツイッターに転載したことで、再度拡散して物議を醸しているのだ。
過去の迷惑動画をネット上に転載することは問題ではないのだろうか?
「『松のや』での迷惑動画は、少年の顔が映ったまま転載されているため、肖像権やプライバシー権を侵害していることは間違いないでしょう。また、今回の転載によって客が減るという状況になれば、偽計業務妨害に当たる可能性も出てきます。実際問題として、松屋フーズは動画の転載によって箸の個別提供という対応をしなければならない状況になっているわけで、掛かった経費などの賠償を求められるような事態もないとは言えません」(フリージャーナリスト)
バズりそうだからといって他人の迷惑動画を転載する行為も言語道断だ。
(小林洋三)