昨年12月、13年ぶりに続編が公開された映画アバターシリーズの最新作「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」。上映された世界135ヶ国で公開週の興行収入ランキング首位を獲得する中、唯一1位を逃したのはなんと日本。実は、週間ランキングでは初登場から3週連続でまさかの3位に沈んでいる。
ちなみに2009年公開のシリーズ第1作の全世界の興行収入は28.8億ドル(3802億円)で、日本でも国内歴代12位となる159億円を記録。今作も全世界ではすでに15.2億ドル(2003億円 ※1月6日時点)でさらに伸びそうな勢いだが、国内では27.6億円(※1月5日時点)。数字だけ見ればヒットと言えるものの、正直物足りないという印象だ。
ネット上には《アバター続編を観にシネコン行ったらガラガラだった》などの書き込みも少なくない。こうした状況を業界関係者はどのように見ているのだろうか?
「ライバル作品があまり強力すぎるからです。アバター公開週から3週連続で1位だった『THE FIRST SLAM DUNK』は、テレビ版では描かれなかった後の試合や原作にはないストーリーを盛り込み、かつて同作品を見ていた30〜50代に絶大な支持を受けています。同時期に2位だった『すずめの戸締まり』も『君の名は。』(16年)で知られる新海誠監督の待望のアニメ作品。そのため、話題作だった『Dr.コトー診療所』がトップ3にもランクインできない状況でした」(映画ライター)
日本はアニメ映画が実写映画よりヒットする傾向が強く、国内歴代興行売上ベスト10のうち7作品がアニメ。それに加え、今作のアバターは前作ほど評判は高くないという。
「映像は素晴らしいですが、ストーリーに関してはファンや映画評論家から疑問符が付いています。あと、上映時間が3時間12分と大変長く、そこもネックになっています」(前出・映画ライター)
とはいえ、世界中で大ヒットしているのだから、日本国内の評判なんて痛くもかゆくもないのかもしれないが…。