米ツイッターを買収し、改革を続けるイーロン・マスクCEOが12月9日、新たに長期間ログインしていない15億におよぶ「休眠アカウント」を削除する方針であることを明らかにした。しかし、これに異議を唱える声も少なくない。
「マスクは自身のツイッターで間もなく15億のアカウント名を開放すると宣言。続けて、それは何年も投稿やログインをしていないアカウントのことであると説明しました。ただ、具体的な基準については明らかにされなかったため、更新が止まったままの故人のアカウントも削除されてしまうのではないかと懸念する声も相次いでいるんです」(ネットライター)
ツイッターは2019年にも6カ月以上ログインしていないアカウントに対して、期限までにログインしない場合は削除すると警告メールを送ったことがある。しかし、その際にも故人のアカウントやツイートが抹消されることに批判が殺到し、故人のアカウントを保護する「追悼アカウント」機能を実装するまではアカウントの削除を行わないと発表していた。
「しかし、それから3年が経ちましたが、いまだツイッターには追悼アカウント機能は実装されていません。合理主義と言われるマスクのこと、この先も追悼アカウントの実装はしないのではないかとも言われています。ただ、ツイッター側にも故人のアカウントを保護する義務はない。長期間ログインされていないアカウントがサーバーの負荷になることは事実で、削除すれば新規ユーザーがアカウント名を取りやすくなるといったメリットもあります。また、故人のアカウントを残し続ければ乗っ取り被害に遭う可能性もありますから、削除されても仕方ないのかもしれません」(ITジャーナリスト)
亡くなった有名人のアカウントをいつまでも残しておいて欲しいファンも多い。果たしてそんな声はマスクの耳に届くのか。
(小林洋三)