Twitterは米国時間の9月23日、5月から一部ユーザーを対象に「Tip Jar」という名称でテストをしていた、いわゆる”投げ銭機能”の名称を改め、「Tips」としてiOS版に正式リリースしたが、この機能をめぐっては「トラブルが増えるのでは」と心配する声もある。
「同機能は今のところiOS版のみで、数週間後にはAndroid版もリリースされる予定とのことですが、ブラウザ版については未定となっています。登録した決済手段で任意のユーザーの投稿に対してチップを送ることができる機能で、ビットコインでの支払いも可能。利用できるのは18歳以上に限られていますが、投げ銭額の上限は定められておらず、Twitter社は『コンテンツクリエーターを応援したい、資金調達に協力したい、助けが必要な人にチップを送金したい』などの用途で利用するよう説明しています」(ITライター)
投げ銭機能は主に動画配信サービスで提供されてきたが、子供が親のクレジットカードを使用して多額の投げ銭をしてしまったり、投げ銭してもらうために配信者が過激な行為をするといった問題も起きており、Twitterではより問題が深刻化する可能性もあるという。
「確かに、Twitterは投稿が手軽であることや、動画配信と比べ匿名性が高いため、投げ銭機能の導入で過激な投稿が増える可能性はあります。たとえば、コロナ禍で問題となっている陰謀論の増長や、寄付を募るような投げ銭詐欺、法律違反薬物の取引に使われるケースさえ考えられる。Twitterが犯罪の温床とならないように、しっかりと対策する必要はあると思います」(ITジャーナリスト)
「Tips」での送金にTwitterは手数料を取らないというが、手数料を取ってでも安全対策は徹底したほうがいいのかもしれない。
(小林洋三)