「旧ソ連加盟国」同士の軍事衝突が激化!ロシアの「劣勢」が影響か

 一方的に併合を宣言したウクライナ東部・南部の4州でも苦境に立たされ、すでに「敗色濃厚」と報じるメディアもあるロシア。プーチン大統領や政府の影響力低下が囁かれているが、周辺国ではそれを裏付ける出来事が相次いで起きている。

 アゼルバイジャンとアルメニアは20年9〜11月、かねてより両国が領有権を主張するアルツァフ共和国(ナゴルノ・カラバフ共和国)を巡り、激しい戦闘を繰り広げている。戦死者は両軍合わせて5000人とも言われ、ロシアの仲介によって停戦。ところが、今年9月に再び両国が軍事衝突を起こしている。

「しかも、今回はアルメニアのパシニャン首相からの軍事支援要請をプーチン大統領が拒否したと『ザ・モスクワ・タイムズ』などのロシアメディアが伝えています。あらゆる軍事物資が不足し、兵力も徴兵で補っている状況のため、他国の紛争に首を突っ込む余裕がないのでしょう」(軍事ジャーナリスト)

 とはいえ、アルメニアはロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構」の加盟国。同国にとっては裏切られたのも同然で、これを機にロシアと距離を置く可能性もある。

 さらに同じ9月には中央アジアのキルギスとタジキスタンが国境地帯で衝突。今月17日にはキルギスのジャパロフ大統領がプーチン大統領に紛争解決に向けて介入を要請したと同国メディアが報じたが、その後の状況は不透明なままだ。

「こちらは両国とも集団安全保障条約機構の加盟国ですが、アルメニアのように不介入となれば、この軍事同盟は崩壊しかねません。もともと中央アジアは石油や天然ガス、鉱物などの地下資源が豊富。ロシアによる抑えが利かなくなれば、最悪、かつての中東戦争のような状態になりかねません」(同)

 中央アジア諸国の和平のカギを握るのがプーチン大統領とロシアとは何とも皮肉な話だ。

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