かつて「古希(70歳)で引退か」とも報じられたタモリだが、77歳の今も、レギュラー番組を3本持ち、5本のCMに出演と、その人気に陰りはない。常に飄々と自分流を貫くタモリから学ぶ、脱力健康法とは!?
10月5日、タモリは昨年から出演中の「キリンのプラズマ乳酸菌」の新CM発表会に登場した。機能性表示食品のイベントとあって健康の秘訣を問われたところ─スポーツ紙記者が語る。
「まず、睡眠については『寝たい時に寝る』と話し、最近は『夜7時頃に飲んで寝ている時もある』と明かしていた。毎日のように決まった時間に仕事をしなければならなかった『笑っていいとも!』(フジテレビ系)時代があったからか、自分の体の声に寄り添って無理なく生活しているように映ります」
特に食事へのこだわりは強く、「1日3食は食べない」と前置きし、その理由について、「長い間『いいとも』をやっていて、昼食は2時か3時。それだと夜は食べられないので必然的に2食」と説明し、「朝からすき焼きを食べることも。重たいものは朝、食べる」とも明かしたが、実はかねてから公言していた健康法だった。
「タモリの少食は業界で有名な話。12年放送の『27時間テレビ』(フジテレビ系)で総合司会を務めた時、共演者の中居正広が、タモリが放送中に『1回も食べなかった』と驚いていたほどで、『消化ってのはものすごく体力を奪う』と断食を貫いていた」(スポーツ紙記者)
日々の献立は、おひたしやサラダなどの野菜に魚、そして少量のご飯と味噌汁という完全な和食党。18年にNHKスペシャル「シリーズ『人体』〜神秘の巨大ネットワーク〜」に出演した際には、自身の和食生活について「食べ物は大事。僕はずっと和食しか食べなかったんですけど、それは正解だった」と、自負していたこともあった。
このタモリの食生活ぶりに「大賛成!」と絶賛するのは、タモリと同じ昭和20年生まれで医学博士の中原英臣氏だ。
「私も朝と夕方の2食ですが、特に高齢者は一日3食食べる必要はないんです。歳を取ると消化力が落ちますから、食事はそれだけ胃に負担をかけることになります。さらに運動量も減っています。すると3食生活は太り、肥満を呼びます。肥満は糖尿病、心臓病、痛風、腰痛などほとんどの生活習慣病の元です。肥満になったら人生の損です!」
と語気を強める。
そしてタモリの和食中心の生活について、「さすがです」と唸るばかり。
「かつては、多くの日本人がご飯に味噌汁に煮物、野菜を摂っていた朝食ですが、現代はパンと卵だけ、が主流でしょう。それで日本人の野菜摂取量が減ってしまい、その結果、近年は大腸ガンが癌死亡者数の上位となっているんです」(中原氏)
タモリ流は実に合理的なのだ。
*週刊アサヒ芸能10月27日号掲載