「安倍晋三記念紙幣」発行検討も?岸田首相長男「秘書官」抜擢に続くサプライズ

 新聞各紙が行った世論調査では、実施に対して良かったと「思う」より「思わない」の回答が上回った安倍晋三元首相の国葬儀。5日に始まった衆院本会議で岸田文雄首相に対する代表質問でも、「国葬」をめぐり、野党から厳しく追及する質問が相次いだ。

 なんとその最中、岸田首相の秘書官として長男・翔太郎氏(31)が抜擢されたことが発表された。
 
 政治ジャーナリストが語る。

「翔太郎氏は慶応大学出身で、総合商社を経て、2年前から父の元で公設秘書を務めてきました。とはいえ首相秘書官は、いわば“官邸の心臓部”にあたる最重要セクション。2008年の福田康夫総理の時代には、現在衆議院議員になっている息子の達夫氏が総理秘書官に起用されたことがありましたが、党内からは『ただでさえ世襲に批判が集まっているなか、さらに支持率が下がっているこの時期にあえてやるメリットあるのか? 全くわからない。だれも止めなかったのか』などと疑問の声が噴出しています」

 後継者の翔太郎氏に早い時期から政治経験を積ませたいとの考えがあるのだろうが、公私混同と言われかねない微妙な人事。国民がこれをどう受け止めるか、見ものだ。

 永田町ではさらに「安倍晋三記念紙幣」の発行が話題になっている。保守系や自民党の一部議員らによって検討されていることが、5日配信の「日刊ゲンダイDIGITAL」に報じられたのだ。

「永田町内で【「安倍晋三記念紙幣発行推進国民会議」設立趣意書】と題したA4サイズの紙が配布され、そこには〈今こそ、不世出の大政治家であり、国守であられた安倍晋三元総理大臣の面影を永久に後世に伝えるべく、氏の在りし日の面影を挿入した新たな紙幣(参万円札)を発行し、法制度によって、国民の間に永久に通用させることが必要と思われます〉との文書が添えられているというのです。国葬で批判を浴び、さらに“身内人事”と揶揄された直後ですからね。与党関係者も、これ以上火種を増やさないでくれと頭を抱えているようです」(同)

 また、一部与党議員からわき起こっているのが、1日に死去したアントニオ猪木氏の「国葬」待望論だ。

「猪木氏は参院議員として通算12年務め、イラクがクウェートに侵攻した際には、日本人の人質解放に尽力。また師匠、力道山の故郷である北朝鮮とパイプを築き、独自の外交を展開してきました。現在もSNS上では《この人こそ国葬。誰も異論ないはず》《猪木さんの国葬なら万難を排して駆けつける》《国葬プラス国民栄誉賞も!》との声が内外から鳴りやみません」(同)

 さて、泉下の猪木氏はこの一連の騒動をどんな思いで見つめているのだろうか。

(灯倫太郎)

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