しかし、この連日の報道に対し、旧統一教会は8月21日にホームページ上で「異常な過熱報道に関する注意喚起」と題し、「『信教の自由』を無視した魔女狩り的なバッシング行為」などとメディアを激しく糾弾。暗に「ミヤネ屋」を指していた。
「報道番組や新聞、週刊誌よりも真っ先に〝民放のワイドショー〟を挙げるなど『ミヤネ屋』の報道を止めようと必死で動いているのは明らかです。その上、教団が過去に『多くの報道機関と密接に関わってきた』とした上で、『調査結果がまとまり次第、全面的に公表』と反撃ののろしを上げたのです」(読売テレビ関係者)
その4日後、「異常な過熱報道に関する注意喚起(2)」という文面で、日本テレビのチャリティー番組「24時間テレビ」に関し、
「当法人の女性信徒がボランティアスタッフとして7年間にもわたって関わり、番組ボランティアをまとめる中心的な立場で活躍していたことが分かりました」
と、一方的に発表。14年にテレビ金沢が関連団体名を紹介した番組テロップの画像まで掲載したのだ。
ジャーナリストの鈴木エイト氏が説明する。
「政治家にやってきたことと同様にマスメディアをコントロールしようとしているのです。旧統一教会としては『24時間テレビ』に信者がボランティアとして参加していたという事実を明かすことで、テレビ局側がこれまでに自分たちをまともな団体として扱ってきたという証拠を見せつけようとしているのでしょう」
すかさず日テレは「ボランティアの思想・信条は確認しない」と主張したが、折しも2日後の27日には「24時間テレビ」のオンエアを控えていただけに、さぞや局内は大混乱に陥ったのでは‥‥。番組関係者に確認すると、
「とんだ妨害行為だよ。さすがに上層部は焦ったかもしれないが、現場では『番組には他の宗教関係者の出演者もいる。全く問題ない』と動じる様子はなかった」
結果、通常営業で行われた「24時間テレビ」は、最後の出演となる加山雄三が「サライ」を熱唱して、終盤の世帯視聴率を20%台に乗せて幕を閉じた。
翌29日放送の「ミヤネ屋」では、宮根は身内の系列局に対し「謝罪がない」と苦言を呈しながらも、旧統一教会との真っ向対決の姿勢を崩さなかった。
「これが圧力になると考えているところがカルト教団だという証拠ですよ。今回の逆暴露で、教団がいかに欺瞞的なボランティアをやっているのか、巧妙にメディアに取り入っているのかという実態が浮き彫りになったと言えます。このような脅しに屈するメディアはないと思います。反対に各メディアの現場ではモチベーションが上がっており、逆効果にしかなりません」(鈴木エイト氏)
教団の「注意喚起」は逆効果だったというのだ。
*ミヤネ屋VS旧統一教会「遺恨バトルの全内幕」【3】へ