9月2日に放送された昼の情報番組「ひるおび」(TBS系)で取り上げられたのは、前日に、日本人初となるメジャーリーグ(MLB)で2年連続30本塁打を達成したエンゼルス・大谷翔平の今季のMVP争い(ア・リーグ)の話題だった。
現在大本命とされているヤンキースのアーロン・ジャッジと大谷を比較していたのだが、ここでMCの恵俊彰の「大谷推し」一色の展開が繰り広げられた。
番組には元メジャーリーガーの川崎宗則氏と岩村明憲氏をゲストとして呼び、いかに「大谷が凄いか」を議論するトークとなった。だが、そんな中で「大暴れ」したのが恵だった。川崎氏や岩村氏に対し、大声で「大谷選手凄いんでしょ!」と圧をかけるような振りを連発するのだ。
これを見た視聴者からは「うるさいなあ」「デカい声で凄い凄いばかり言ってる」といった酷評が相次ぎ、さらにMLBファンからは、「まるで大谷が(MVPを)獲らないとおかしい、ぐらいのミスリード」「メジャーのこと全然知らないでしょ」「見てるこっちが恥ずかしい」などの苦言が寄せられたのだ。
「番組的に『大谷がMVPを獲る!』という方向に進めたいのは嫌というほどわかりました。でも実際には、今年のア・リーグMVP大本命はヤンキースのジャッジで揺るぎません。しかも、本塁打数はすでに51本で大谷選手とは20本以上の開きがあります。ところが恵は『(大谷は)投げて打ってるんですから』と、2ケタ勝利+30本塁打を達成した大谷のほうがふさわしいという持論を繰り返す。しかもその見解を執拗にゲストにも押し付けるんです。川崎さんは軽快なノリで対処してましたが、岩村さんは真面目な対応で、やはりジャッジが本命だと言ってました。それでも恵は最終的にジャッジを負かせる数字を問うなど、とにかくしつこいんです」(スポーツライター)
さらには、ヤンキースタジアムが他球場と比べて狭いことから、恵は「ほんとならジャッジ選手は40本てことですか?」と強引な説まで披露。
「ライナー性でスタンドに飛び込む『ヤンキースタジアム本塁打』というのは確かにありますけど、エンゼルスの西地区に比べてヤンキースの東地区のレベルの高さを知っていたら、あまり情報番組で軽々しく言えることではありません。それなら、日本で圧倒的な本塁打数のヤクルトの村上宗隆も神宮球場は狭いからと言ってるのと同じですからね」(前出・スポーツライター)
とにかく引き下がらなかったこの日の恵。大谷の活躍に興奮するのは構わないが、せめてMCを離れた場でしていただきたい、というのが多くの視聴者の感想だったようだ。
飯野さつき