“トリプルパンチ”で支持率急落の岸田首相へ「散髪の決断と実行力は本物」の皮肉

 参院選に大勝利して、国政選挙がない「黄金の3年間」を迎えたにもかかわらず、エネルギーと食料品価格上昇に加え、コロナの第7波襲来、反対論の多い安倍元首相の国葬、そして旧統一教会と自民党の癒着問題の「3点セット」が直撃。それでも謳い文句の「決断と実行」が垣間見えないことから岸田政権の支持率が低迷している。

「共同通信が7月30、31日に行った世論調査では、岸田内閣の支持率は7月11、12日の前回調査に比べて12.2ポイントもマイナスの51%で、日経新聞の同時期の調査でも昨年10月の政権発足以来2番目に低い58%と、トリプルパンチが直撃したかっこうです。それはそうです。第7波が襲来しているコロナでは、7月29日に感染症法の『第2類』から『第5類』に引き下げることをいつも通りの『検討』するとしたのみで決断は先送り。旧統一教会の問題では『丁寧な説明が必要』と言うにとどまり、珍しく早期に決断した国葬ではおよそ半数に至るであろう国民の反対論の声を理解していないというのですから、プラスに転じる要素が見当たりません」(全国紙記者)

 8月1日にはニューヨークに渡って、国連のグテーレス事務総長と会談したり、核拡散防止条約(NPT)再検討会議で演説したりと、来年5月に広島で開催予定の主要7カ国首脳会議(G7サミット)への花道作りに余念はないが、目の前の国内問題はそっちのけ。それでも余計なことすらしていないだけに、まだ無難な数字といったところか。

 そんな「実行と決断」をしない岸田文雄首相だが、新聞の「首相動静」では具体的な行動がうかがえて、なかでもやたら「散髪」の頻度だけは高いので、「散髪の決断と実行力だけは本物」との嬉しくない声がSNSで上がっている。

「前の菅義偉首相は精力的に会食を行うことで目立っていましたが、確かに岸田首相は決まったように月2回、散髪に行っており、歴代首相の中でも目立って多いですね。都内に複数店舗を持つ『カット・イン・ソーレ』と『ヘアモードキクチ』の都心部の店がお気に入りのようで、特にキクチの神田日銀通り店には足しげく通っています。ちなみに前者だとカットはフルコースで4000円超、後者はカットでもコースによって4500〜7500円超ほど。月に1万円ほど散髪にお金をかけていることになります」(同)

 ほかにも首相お気に入りのルーティンがあるようで、SNSでは月2の散髪の他、ステーキ会食が月1回、国会内のATM利用が38日に1回、裕子夫人との仕事以外での外食が50日に1回、土日にキクチで散髪した後のマッサージが75日に1回のペースだとして、これまでの行動がまとめられている。

 散髪でリラックスはけっこう。だがその結果が「検討」ばかりというのは、単に何も考えていないということか。

(猫間滋)

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