先の参院選で1議席を獲得し、政党助成法上の政党要件を満たした参政党。晴れて7700万円の政党交付金が交付される見込みだ。今回の躍進を朝の情報番組「羽鳥慎一 モーニングショー」(テレビ朝日系)が取り上げるも、支持者たちからは《偏向報道だ》《デマばかり》と猛反発を食らっている。
7月12日の放送回では「躍進 ネットでは“自民党超え”SNS戦略」と題して、掲げる政策や支持者層について解説・分析を行った。
番組コメンテーターの玉川徹氏が選挙の得票数に触れて、「反ワクチンだとか、アメリカで言うとQアノン的な…陰謀論の人たちとかが、けっこう支持してるんじゃないかって言われてたんですね。僕もこれだけの170万票を超える得票ということなので、いったい、この170万票を投票した人たちっていうのはどういう属性の人なのかっていうのがいちばん興味があったんですよね」と疑問を呈した。
これに答えたのが文筆家で参政党を取材してきたという古谷経衡氏。「有権者の2%はネトウヨ、保守」という自身の説を紹介したうえで、「176万8000票とりましたよね。そのうち、いわゆる、玉川さんがおっしゃったような日本版Qアノン的な人ですとか、ネット保守みたいな人ですとか、おそらく3分の1くらいではないかな」として、残りの100万票については、「オーガニックに対する、非常に参政党、強くこだわりがございます。無農薬、有機栽培、自然派食品ですとかね」と独自の見解を示した。
さらにオーガニック食品や自然派食品は他の食品に比べて高額であることから、「わりと都市部に住む富裕層、ミドルアッパー、中産より上くらいで非常に消費者意識が高い人たち」と分析して、その数を「100万以上」と推定して、「オーガニック崇拝というかね、そういうのを愛している方がほとんど主力だと考えています」と、参政党に投票した支持者の大半がオーガニック信仰者ではないかと語った。
これに異を唱えたのが、参政党の共同代表を務める松田学氏。放送当日、自身のTwitterで番組名を挙げて《某コメンテーターが170万票のうち1/3がネトウヨ、2/3が健康食品嗜好者だと。参政党への驚くべき無知蒙昧ぶり。テレビ局にも、もう少しまともな人を探す能力がないようです》と猛反発の姿勢を示し、支持者と思われるSNSユーザーからも《ネトウヨでもオーガニック信仰者でもない私はなんなん?》《どうしてもアメリカの陰謀論集団と結びつけたいのね》《私はオーガニック右翼なのか》といった批判コメントが殺到した。
たしかに、根拠となるデータを示すことなく、「3分の1はネトウヨ」「3分の2はオーガニック崇拝」と決めつけるのは、当の支持者にとっては大迷惑だったようだ。