過去、幾度となく落合氏は新監督候補に名前が挙がってきた。中日再登板の噂だけでなく、巨人や横浜DeNAからも名が挙がった。
「中日の時は、球団内の反主流勢力による牽制程度のリーク情報、巨人は当時の渡邉恒雄オーナー(96)のリップサービスだったと言われています。逆に、横浜は実現にこそ至らなかったが、球団内に落合氏とのパイプがあり、目が離せないと言われているし、最近では『ウルトラCなら楽天』なんて情報も。歴史が浅くOB勢力も手薄で、かつ三木谷浩史オーナー(57)がGOと言えば、他の球団幹部は逆らえませんからね。常に球界内には『ウソとも、ホントとも』受け取れる情報が飛び交って周囲はピリピリしています」(スポーツ紙デスク)
当の落合氏本人は、6月5日に神奈川県横浜市の神奈川県民ホールで行われた講演会で、2000人ほどの聴衆を前に「阪神新監督説」について聞かれると、こう答えていた。
「あんなのはマスコミが勝手に言ってる。俺のところに話が来たのは、後にも先にも中日だけだよ」
ただ、監督復帰に関しては、阪神の再建論に言及しながら、「話が来たら考えます」と、含みを持たせる発言も飛び出していた。
在阪スポーツ紙デスクが語る。
「ここに来て、虎視眈々と現場復帰を目論んでいる気配も感じますよ。今年4月、公式のYouTubeチャンネル『落合博満のオレ流チャンネル』を開設。チャンネル登録者数が約40万人と好評です。現役選手やチームに言及し、鋭い意見を述べるなど、現場を離れても最新の野球に取り残されることなくアップデートしていることをアピールしている印象です」
野球解説者の伊原春樹氏は、浮かんでは消える「落合待望論」をこう総括する。
「劇薬でもいい、というチームでなければ、我が道を行く『落合監督』は扱えないでしょう。ただ個人的には、老兵はただ去るのみ、とは思うけどね。中日は立浪監督がチーム力の乏しい中、頑張ってるし、阪神も鳥谷敬(41)や藤川球児(41)のような若いOBがいる。そういうところから、未来の名監督が出てきてほしいね」
「オレ流采配」が再び球界を席巻する日は来るか?
*「週刊アサヒ芸能」7月14日号より