原材料や光熱費の高騰によって多くの飲食店が値上げに踏み切る中、中華料理ファミリーレストランチェーンの「バーミヤン」は4月21日から全16商品の値下げを断行した。しかし、ネット上では値下げよりもある点の“改善”を希望する指摘も出ている。
「同チェーンは21日にグランドメニューを刷新し、全16商品に対して史上最大級という値下げを実施しました。定番のバーミヤンラーメンは税込み598円から549円にし、ワンタン麺や担々麺はそれぞれ799円から699円に値下げ。最も値下げ幅が大きかったのはアルコール類で、バーミヤンハイボール、黒ッキリボール、レモンサワーが、それぞれ384円から250円に値下げとなりました」(フードライター)
バーミヤンの公式ホームページでも「こんな時代だから値下断行」と大々的に打つだけあって、どれも魅力ある値下げ率だが、ネット上ではユーザーから歓迎の声が上がる一方、《値下げもいいけど、味を見直してほしい》《メニューをリニューアルするたびに質が落ちてるのは気のせいじゃないはず? 安ければ何でもいいわけではない》《特にラーメンとチャーハン…昔とは完全に別物に思える》といった声も飛び交っている。
「今回の値下げもそうですが、最近のバーミヤンは飲茶の食べ放題を実施するなど、お値打ち感を強く打ち出す方針に舵を切っているようです。同チェーンを運営するファミレス最大手のすかいらーくホールディングスは、21年12月期の連結決算で最終利益が87億円の黒字となったものの、時短協力金427億円あっての黒字ですから、実際にはかなり売上が落ち込んでいるのが現状。バーミヤンはガストに次ぐグループで2番目に店舗が多いチェーンですが、中華好きからはいまいちウリがはっきりしないとの評価もあり、ちょい呑みで人気の『日高屋』などから客を奪いたい狙いもあるのかもしれません。ただ、今回の値下げで、“そこじゃない”と思った人は少なからずいるようですね」(前出・フードライター)
果たして、今回の値下げは吉と出るか凶と出るか…。
(小林洋三)