怒涛の「値上げラッシュ」を生き抜く知恵(3)交通費を抑えて“節約旅行”

 3月21日に18都道府県に適用されていた「まん延防止等重点措置」が一斉解除され、約2カ月半ぶりに措置地域がなくなり、このゴールデンウィークは久々に制限のない大型連休となった。しかし、原油価格の高騰により交通にも値上げの波が押し寄せており、中には旅行をあきらめたという人もいるのではないだろうか。

「交通系で最も値上がりしているのは、間違いなくガソリンでしょう。昨年3月にはリッター130円台後半だったレギュラーガソリンが、今年3月には160円台後半とわずか1年でおよそ30円も値上がりしている。3月10日には政府が石油元売り会社への補助金の上限を引き上げる追加対策により一時は値下がりしたものの、4月に入ると再び価格が上昇。リッター174円という第二次オイルショックと同水準となり、この影響で早ければこの秋にも15年ぶりにタクシー料金が値上げされるのです」(乗り物系ライター)

 首都高も4月1日から料金を改定し、ETCで通行した場合のほかの車種区分の上限料金は最大で2430円も値上がりしている。また、阪急阪神ホールディングス傘下の阪急バスと阪神バスも同じく4月1日から通勤定期を値上げし、割引率を28%から25%へ変更した。他にも日本航空は4月15日から大人普通運賃などを一部値上げし、鉄道各社も運賃の値上げを予定しており、JR東日本や東急電鉄は来年3月から西日本は来年4月からの値上げが決まっている。

 旅行をする際に少しでも交通費を安くする方法はないのだろうか?

「現在であれば、GoToトラベルの代替としておこなわれている県民割やブロック割を利用する手があります。こちらは、県内の旅行や特定ブロックへの旅行などに割引が適用される応援事業で、指定地域の宿泊先を利用した場合に交通費5000円分が割引されるといったものもあります。県民割、ブロック割は5月いっぱいで終了する予定ですが、6月以降には再びGoToトラベルが再開されるという情報もありますから、チェックしておきましょう。また、交通費を抑えたいのであれば、早割を利用するのもおすすめ。飛行機や新幹線、高速バスなどは、一定期間以上早く予約を行うことでチケットを格安購入できます。たとえば、『EX早特21』を利用して乗車日の21日前までに『のぞみ』の普通指定席を購入した場合、東京-広島間であれば5180円もお得になるのです」(旅行誌ライター)

 これらを利用して久々の旅行を楽しんでみてはいかがだろう。

(小林洋三)

マネー