関東を中心に展開する低価格スーパーの「オーケー」が、花王製品の一部販売をやめていることが2月15日に分かった。花王は3日、3月をめどに洗濯用洗剤や紙おむつなどを値上げする方針を発表しており、これに反発したものとみられているが、ネット上では《さすがにやりすぎでは？》といった声も少なくない。
「オーケーによれば、花王から商品仕入れ値の大幅な値上げの申し入れがあったそうで、花王製品約500品中145品を1月31日からすでに販売中止にしていて、店内には貼り紙などで告知もしているといいます。なお、販売が中止された商品については順次他社製品に切り替えていくそうです」（社会部記者）
ただ、オーケーの対応にネット上には、《格安スーパーだからってこれはさすがにやりすぎでは？》《売りたくなければ売らなければいいと言うが、これされちゃうと他のメーカーも必要な値上げができなくなる》《オーケーの対応は消費者に寄り添っているようにも見える。でもデフレが続けば結局は労働賃金も上がらないんだよな》《姿勢はありがたい気もするけど、いつまでも“安いは正義”は続かないと思う》など否定的な指摘も多く見られる。
「メーカーが仕入れ値を値上げした場合、小売店はそれを拒否する自由が当然あると思います。ただ、今回の場合は原材料価格の高騰が値上げの要因であり、決して不当なものではありません。また、コロナ禍の原材料高騰によって他の多くのメーカーも値上げを実施していることを考えれば、花王の製品ばかり一斉に販売中止にするのは疑問がありますね。オーケーは花王製品の売れ行き自体が低調だったと説明していますから、そこも大きかったのかもしれませんが…」（経済ジャーナリスト）
なお、オーケーによれば顧客の要望があれば花王製品の取り扱い再開も検討するとしているが、果たして。
（小林洋三）
