辻元清美「野党第一闘病」を心配していた/テリー伊藤対談【2】

テリー 選挙の3カ月ぐらい前だったかな、枝野(幸男)さんにもこの対談に来てもらったんですよ。その時は自信満々でしたけど、結局は惨敗で。あれは何だったの?

辻元 私はね、少し心配していたんです。「野党第一党病」って言ってたんだけど、「自分たちは野党第一党だから、政権交代と言わなきゃいけない」っていう感じで。でも、みんな政権交代してほしいって、そこまでは思ってなかったですよね。

テリー ないですね。

辻元 せいぜい「もう少し健全な議論ができるぐらいまで野党の議席は増やしてもいいかな」っていうぐらいだったと思うんですよ。

テリー だと思います。

辻元 選挙ってサーフィンと一緒で、国民の思いが高まって、その上にサーフボードを乗せたら、サーッと走って行くんですね。独りよがりに変な波を一生懸命作ろうとしてサーフボードを置いても前へ進まないんです。だから、枝野さんが「総理になる」とか「いつでも政権を担える」とか言えば言うほど「えっ?」っていう空気になっていったのかもしれない。

テリー それは執行部には言えないの?

辻元 うーん。私は執行部ではなかったけど重心を低くしていこう、とは伝えたのね。ただこの10年間の政治がひどすぎたから力が入るのはわかるというか。立憲を作ったのも政治をまともに戻さないとまずいという一点だし。だから、違和感や心配はありつつ。

テリー 立憲が議席を伸ばせなかった原因は、共産党と組んだからということもよく言われてますよね。

辻元 政治のリアルで言うと、候補者の一本化を目指すのは当たり前。例えば、私たちを散々「野合」と批判した維新は、大阪の19選挙区のうち4つは公明党、残りは維新と、露骨に棲み分けた。しかも与野党でやってるのに、大阪のメディアも世論も批判しづらい空気ができてしまっている。

テリー いろいろ水面下で取り引きはしてるはずなのにね。ただ、立憲の相手は共産党じゃないですか。

辻元 今までも共産党だけじゃなく野党で棲み分けしてたんですよ。でも、勢いがあって、追い風の時は、あまり関係ないんですよね。立憲民主党という政党の輪郭がはっきりしてる時は。でも、それがボヤけるとクローズアップされる。だから、最大の敗因は立憲そのものにあるのよ。棲み分けるなら、自分たちの柱を明確にした上で、もっと静かにやればいいと思う。

テリー 立憲は代表が変わったでしょう。これから共産党とはどうするの?

辻元 参院選があるじゃないですか。一人区が32あるんですよ。そこは自民党が一本化してくるんです。そうすると、野党がバラバラでいくつにも割れてると、票が分散するから。

テリー それは、そうなんだけどさ。

辻元 政治には理念と技術、どちらも必要。私は共産だけじゃなく、国民や社民、れいわとも一本化すればいいと思う。それで自公と一騎打ちの構図を作らなきゃいけない。維新はその一本化の話には入らないと言ってるので、また違った動きになると思いますけどね。

テリー 維新はいろんなところに立ててきますよね。

辻元 だから、自公と維新とそれ以外の野党で三つ巴になるんじゃないかな。

*テリー伊藤対談【3】に続く

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