すき家が「豚丼」を販売終了せざるを得ない決定的2つの理由

 牛丼チェーンの「すき家」を運営するゼンショーホールディングス5月24日、「豚丼(とんどん)」の販売を6月上旬から売り切れ次第終了すると発表したが、SNS上などではこれを惜しむ声が続出している。
 
「『すき家』の豚丼は、2003年にBSE問題が発生した際に牛丼の代わりとして登場しました。その後、09年には役目を終えたとして販売が休止されましたが、リクエストに応えるかたちで15年から復活していました。朝日新聞の取材によれば、メニュー数の調整のため豚あいがけカレー、お子様豚丼、豚皿定食、豚皿とともに終了することを決めたといいますが、《豚丼、牛丼よりも好きだったのに…》など惜しむ声が噴出しています」(フードライター)

 一部全国紙の取材に対しゼンショーは、豚丼についてはあくまで“好評”としているのだが、一方で、「注文数が圧倒的に減っているのではないか」と指摘する専門家もいる。
 
「『すき家』が17年に商品を一斉に値上げしましたが、牛丼並盛だけは影響を考え350円で据え置いている。そのため本来、牛丼復活までの“つなぎ”だった豚丼並盛の方が380円と高くなってしまい、これで豚丼の注文数がかなり減ったと言われています。また、今年に入ってからは、豚コレラ拡大の影響により豚肉の卸値が2割ほど高くなったとされる。こうしたことが、豚メニュー維持の限界を招いたのではないか」(外食ジャーナリスト)

 次に復活する時は来るのだろうか。

(小林洋三)

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