日本シリーズも終わった野球界で、連日のように話題を提供して一人気を吐くのは北海道日本ハムの新庄剛志監督。でも、11月29日はこの人があっさり主役を奪った。それは野球界が生んだレジェンド、世界のイチロー。
そのイチロー氏が、昨年訪問した智弁和歌山高校に次いで2校目のサプライズ指導を敢行。その訪問先となったのが秋の東京大会で優勝、来春のセンバツで甲子園出場がほぼ確定している国学院久我山高校だった。きっかけとなったのは昨年、当時の2年生部員一人一人が書いたというイチロー氏宛ての手紙。イチロー氏いわく「すごく気持ちが伝わった」ということで、部員には当日来訪することを伝えておらず、文字どおりのサプライズとなった。
「イチローさんらしい気取らない訪問だったようですね。手紙を出した現在の3年生たちはもう部を引退してますが、後輩たちを強くしてほしいというなかなかなイイ話。そのあたりはニュースなどで報道されていましたが、実際に3時間半にも及ぶ指導は本格的で、部員たちだけでなく監督やスタッフたちも大感激だったようです」(スポーツライター)
スポーツニュースなどでも大々的に報じられたが、なかでもイチロー氏とある生徒との会話シーンが世間の度肝を抜いたのだという。
「イチローさんがバッティングを披露した際に、その時にキャッチャーを務めていた3年生がイチローさんにスイングに対する感想を述べたシーンなんです。生徒は『見逃すと思ったタイミングでバットがバーンと出てくる』と発言。するとイチローさんは満面の笑顔で『すごーい、そんなこともう分かったの』と絶賛。そして次の言葉、『見逃すと思ったらバットが出てくる。それは僕が目指すところ』とさらりと言ったひと言。つまり数年前に現役を引退したはずのレジェンドが『目指した』ではなく『目指す』と現在進行形で話したことにのけ反った人が続出したわけです」(前出・スポーツライター)
イチロー氏の”目指す”発言にSNS上では「マジか!この人はまだ上を目指してるよ」「一瞬、耳を疑ったw」「レベチとしか言えない」「同年代ですが自分も頑張ろうと思いました」「達人とはこういう人のことを言うんですね」「目から鱗が落ちました」と、イチロー氏のさりげないひと言が特に同年代の人々の心を奪ってしまったもよう。
「昨年、当時48歳の新庄監督がトライアウトを受けて話題を呼びましたが、同じく現在48歳のイチロー氏がもしトライアウトを受けたら即合格なんてことはふつうにありそうですね」(前出・スポーツライター)
ちょっと…どころか、かなり見てみたいかも。
(飯野さつき)