日大のドン・田中英寿理事長がついに逮捕で広がるOBの“ホンネ”

 11月29日、所得税約5300万円を脱税した疑いで“日本大学のドン”こと田中英寿理事長が東京地検特捜部に所得税法違反容疑で逮捕された。田中容疑者は日大タックル問題以降、スキャンダルや黒い噂が囁かれることも多かったため、今回の逮捕にネット上では元OBを名乗る多くの日大卒業生から安堵の声が漏れている。

「日大医学部付属板橋病院の建て替えをめぐり日大に計4億2000万円の損害を与えたとして、日大元理事の井ノ口忠男被告と医療法人『錦秀会』の前理事長・籔本雅巳被告らがされた背任事件で、井ノ口被告は利益を得たお礼として7000万円を田中夫妻が受け取ったと供述。これを含む謝礼計1億円超を所得として申告していない疑いがあることから今回の逮捕となりました。なお、田中容疑者は過去にも税務調査で数千万円の申告漏れを指摘されており、修正申告していたことがあったといいます」(社会部記者)

 背任での逮捕は見送られたものの、脱税による逮捕によって日大理事長の座を失するのは確実と見られており、ネット上には日大OBを名乗るユーザーから《ようやく逮捕されて本当に良かった。日大の評価はだだ下がりだったからね》《日大卒というだけで世間からは白い目で見られるようになっていた。これを機に学内の膿を出し切って欲しい》《腐ってるのは上層部の人間だけで、講師や関係者はいい人が多いんだけどね。逮捕で日大差別が少しでもなくなることを祈る》など安堵の声が多く寄せられている。

「日大タックル問題直後は、日大を受験する入学志願者が激減し、数億円レベルの減収との指摘もありましたし、田中容疑者が理事長でいたことで日大やその関係各所に与えた影響は非常に大きかったのではないでしょうか。特に日大は日本の大学において最も学生が多いところですから、日大の名前が報道されるたびに多くの元OBたちが肩身の狭い思いをしていたことは間違いありません」(ITジャーナリスト)

 今後、日大はどこまでイメージを挽回することができるか。

(小林洋三)

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