日本のみならず、本場アメリカのベースボールファンも熱狂させた大谷翔平選手が15日、アメリカから帰国後初となる会見を日本記者クラブで開き、その発言がメディアによって全国津々浦々に届けられた。
「スポーツ紙などは特別に紙面を割いて大きく取り上げていましたから、まさに待ちに待ったヒーローの帰国会見だったようです。大谷選手の一言一句がネットメディアに取り上げられて、絶賛や感動を集めているようです」(スポーツライター)
今シーズンの活躍や今後の目標についてはもちろん、たまっていく一方という年俸についてや、本人も苦笑いだった結婚など、普段は受けることのない質問もあってSNSでも話題沸騰。そんな中、北海道日本ハム繋がり…というわけではないけれど、大谷選手の発言の中で、同じくメディアを席捲中のビッグボスこと新庄剛志新監督との共通点を見つけ、「さすが」「スーパースターは違う」などの声が上がったのだとか。
「質問に困ると必ず日本のメディアがアスリートに対してする問いに、”勇気や夢をもらった子どもたちにメッセージを…”といったフレーズがあります。ご多分に漏れず、今回も大谷選手に対して『二刀流の活躍で勇気をもらった子どもたちへのメッセージを』という質問が出ました。でも大谷選手は、言葉こそ柔らかいもののその質問をバッサリ。『プレーする側としては、夢を与えようとか、元気を与えようみたいなものは全く考えていない』と答えていました。そのうえで、『そう受け取ってもらえたら嬉しい』と付け加え、お見事な回答にまとめた。これには世間からも『いつか誰か言うべきだった』『夢とか勇気とか本当にワンパターンだったからスッキリ』『メディアのひとつ覚えが浮き彫り』と拍手喝采でした。そして、こうした大谷選手の考え方が新庄剛志監督に通じるという意見も聞かれたんです」(前出・スポーツライター)
引き合いに出されたのは、新庄監督がテレビで中畑清氏と対談した際のコメント。インタビューの締めに中畑氏から「日本のプロ野球ファン、日本ハムのファンにメッセージを」と求められた新庄監督は「中畑さん、もうこのシステムやめません!?」と笑顔で拒絶。「ファンの方にひと言って、そのセリフ、野球選手ほぼほぼ一緒でしょ」と、アスリートへのインタビューの定番システムを一刀両断したのだ。
「大谷選手や新庄監督だから説得力があるとも言えますが、メディア側も背筋が伸びたのでは。ありきたりの質問をすると、またバッサリいかれるかもしれませんから」(前出・スポーツライター)
今後も大谷選手、新庄監督に追従するアスリートが現れそうだ。
(飯野さつき)